内容(「BOOK」データベースより)
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著者からのコメント
この言葉を思いついたのは大阪芸術大学で学生相手に講義してるとき。目の前にいるのは約150人以上の学生たち。しかし正直な話、この中で数年後にプロのマンガ家やクリエイターになっている人は、最大限楽観的に見積もって3人ぐらいだろう。その3人の中で10年後もプロで活躍してる人は、これまた楽観的に見積もって一人。
では、残りの147人はどうなるのか?
「プロになれなかった負け犬」
「自分に才能がなかった、とあきらめろ」
そんなふうに挫折感や敗北感を味わうために、この大学に入ったんだろうか?
違う。そんなの、絶対に間違っている。
プロだけが正解じゃない。
「ものを作りたかったら、表現したかったら、とにかくプロを目指さないとダメ」
こんな思い込みが、どれだけ多くの人を苦しめてきただろうか?
「プチクリ」は、こんな状況をなんとかするために書いた。
テスト版から最終原稿まで、いろんな人に読んでもらった。年齢や職業、立場や性別などさまざまな人の反応は圧倒的だった。でもなにより嬉しかったのは、こういう感想だ。
「すごく元気になれた」
「もう一度、なにか作りたいと思った」
物書きというのは欲深な生き物だ。自分の本が売れるだけで満足する物書きなど一人もいないだろう。
「読んでくれた人に、なにかしら感銘を与えたい」「どんな小さなことでもいいから、読んだ人の人生が変わるような本が書きたい」
こんな強欲なことを、考えている人種である。
だから、すごくうれしかった。
なによりも、たくさんの人に読んで欲しい、と思った。
表現したい魂があって、その出口が見えなくて困っている人がこんなにいる。
みんな、プチクリになればいいんだ。
誰にだって好きなものはある。
つまり、誰にだって才能はある。
特にブログを書いている人。いったいどれだけの才能が自分にあるのかわかっているんだろうか?
「日記を書いてるだけ」
とんでもない!
その「日記を書いて、人に見せられる」というだけのことができない人が大部分なのに!
そんな人たちから見たら、あなたたちブログ作者は「なんか書いたり出来る才能があっていいなぁ」と思われてるのをわかってるんだろうか?
「好きでやってること」「とりあえず、出来てしまうこと」にもっと誇りを持とう。
それは大部分の「出来ない人」「やれない人」から見れば、あなたたちに天から与えられた、輝ける「才能」なんだから。
いま、ネットを見ている人の大部分が「見ているだけ」の人たちだ。
そういう人たちから見たら「自分の好きなこと」「気になった日常の話」を書いて表現できるあなたたちは、「自分と違う才能のある人」なんだよ。
でも、そんな「見てるだけ」の人たちの中で、行動を起こす人は必ずあらわれる。誰かのブログを見て「やっぱり自分もやりたい!」と思って、ブログをはじめる人がきっとあらわれる。
みんなだってそうでしょ?
有名人のブログじゃなくて、本当に普通の人が書いてるブログ見てうらやましくなって、それではじめたんじゃないの?
それと同じ。
みんなが書いているブログを見て、どこかで誰かの生き方が変わる。
「じゃあ、私も書いてみよう・描いてみよう・表現してみよう」
ブログが今も増殖中なのは、そんな連鎖があるというなによりの証拠だ。
僕はさっき書いた。
「どんな小さなことでもいいから、読んだ人の人生が変わるような本が書きたい」
ほら、同じでしょ?
みんながブログ書いて、それでどこかで誰かが影響されてブログはじめて。
だから、ブログ書いてる人はみんな僕と同じ「物書き」なんだ。
みんな、「プチクリ」なんだよ。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1958年大阪府生まれ。(株)オタキング代表、大阪芸術大学客員教授。1985年アニメ制作会社・ガイナックスを設立。映画「オネアミスの翼」、アニメ「ふしぎの海のナディア」、ゲーム「プリンセスメーカー」などを制作。1992年同社を退社後、東京大学「オタク文化論」ゼミで注目を集める。食玩プロデューサーとして「王立科学博物館」「タイムスリップグリコ・大阪万博編」なども手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)