W・アレン作品の中で最もお気に入りの映画。
脚本が素晴らしい、人物設定の妙、オチの見事さ、俳優達の名演、文句のつけようのないコメディー。
デジタル・レストアヴァージョンで画質を期待していましたが、漆黒の背景色が多いシーンではさほどの向上は見られないと思います。
舞台は禁酒法時代のアメリカ。
自称「アーティスト」の若手舞台脚本家の青年(ジョン・キューザック)が主人公。
彼をとりまくのが、マフィアのボス、舞台女優を目指すボスの愛人の踊り子、踊り子の用心棒、落ち目の大女優、過食症のベテラン英国男優など。
ブロードウェイの内幕、スポンサーにあらがえない台所事情の厳しさと苦悩を、悲しくもおかしく描いたバックステージ物の傑作コメディー。
ボスの愛人のオリーブは、素っ頓狂な声の持ち主で頭が弱いわがまま女なのにボスが首ったけ、頭が弱くて腕っ節だけが強いと思っていた用心棒チーチの意外な才能、落ち目の大女優ヘレン・シンクレアの抜け目なさと傲慢さなど、全ての人物が面白いのです。
この作品で2度目のアカデミー助演女優賞に輝いた、D・ウィースト演じる大女優ヘレン・シンクレアの演技は、どことなく「サンセット大通り」のG・スワンソンが演じたノーマ・デズモンドをほうふつさせます。
ジョン・キューザックとのラブ・シーンが笑えますよ。
用心棒のチーチも最高です。
W・アレン作品の中では、一番におすすめしたい作品です。
決して見て損はしないと思いますよ。