チキ・ガリの実力と幅広いレパートリーが感じ取れる8thアルバムです。
全曲ア・カペラですが、どの曲をとってもキズのない完成度の高さで、安心して聴いていられます。上手いですね、本当に。リード・ヴォーカルをメンバーで交替していますので、曲ごとに色合いが違います。それだけメンバーの歌唱力が高いからそのような交替が可能なわけですが。
オリジナルのイメージが強い曲でも渡辺敦の編曲が巧みですから、違和感はありませんし、伴奏がないというのが信じられないほど複雑で効果的なアレンジです。それを歌いこなすメンバーの技量が高いですね。流石に結成20年目のグループです。
川上伸也(2nd TENOR)、小林雅彦(TENOR)、渡辺敦(Top−TENOR)、前沢弘明(BARITONE)、濱田康裕(Voice Percussion/High−TENOR)、長谷川真一(Bass)のメンバーは東京進出とともに本職をやめて歌にかけていますので応援しているのですが。
ヴィヴァルディ四季〜春〜、バッハのG線上のアリアに始まり、四季〜冬で終わる14曲には、サイモンとガーファンクルの「Scarborough Fair/Canticle」のように懐かしい曲や、鬼籍に入ったマイケル・ジャクソンの「Thriller」をオリジナルの雰囲気そのままにア・カペラで披露しています。これは聴きものです。
リーダーの川上伸也の「麗心」というオリジナルはとても良い曲でした。
しっとりとしたバラード「ハナミズキ」のヴォーカルは渡辺さんでしたか。優しい歌唱は清涼剤のようでした。
多くのアーティストが歌ってきた「Last Christmas」の中でもかなりの出来栄えだと思えます。これからクリスマスの時期の定番になってほしい演奏でした。