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ブレア時代のイギリス (岩波新書 新赤版 (979))
 
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ブレア時代のイギリス (岩波新書 新赤版 (979)) [新書]

山口 二郎
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

ブレア労働党の「第3の道」路線は、どのような成果と課題を生んだのか。また、イラク戦争への参戦は、イギリス社会にどんな歪みをもたらしているのか。政治と社会の変貌を見ながら、新たな社会民主主義の可能性を探る。

登録情報

  • 新書: 199ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2005/11/18)
  • ISBN-10: 4004309794
  • ISBN-13: 978-4004309796
  • 発売日: 2005/11/18
  • 商品パッケージの寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 137,664位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 「第三の道」の光と影 2005/11/28
By モチヅキ VINE™ メンバー
形式:新書
 1958年に生まれ、首相公選制を考える懇談会の委員を委嘱された経験を持つ行政学者が、2005年のイギリス滞在経験をもとに、森嶋通夫『サッチャー時代のイギリス』の続編たらんとする意図のもと、日英政治の比較も念頭に置いて2005年に書いた新書本。ブレア首相率いるイギリス労働党(ニューレイバー)は、新保守主義を掲げるイギリス保守党に連敗を喫した経験から、国有化路線の放棄、ビッグテント戦略に代表される党改革を断行し、「第三の道」路線を掲げて政権を獲得した。それはグローバル化の中で矛盾をあえて引き受け、単純な二分法を乗り越えて、市場と福祉を両立させる路線であるが、それゆえに責任の所在も曖昧になるという欠点を持つ。ブレア政権は勤労意欲のある者の為のきめこまかな環境整備とそのための教育重視(介入)政策を打ち出し、地方分権、市民との提携による多孔質な政治を展開し、貧困国の債務問題や地球環境問題等にも積極的に取り組む一方で、政治の人格化、情報操作によるイラク参戦、人権を制限する治安対策、大企業への譲歩、公約違反等をも引き起こし、賛否が分かれている。著者は社会によるリスク管理の一つのあり方としてブレアのアングロ・ソーシャル・モデルを評価する一方、それが明確な理念による体系化を欠き、メリトクラシー最優先の政治であることを批判している。また、それを踏まえて、小泉政権の功罪、日本メディアの問題、民主党への提言をも論じている。現代日本政治についての多くの著書を持つ著者ならではの深い知見が見られる読みやすい本であり、イギリス政治やブレアの多様な顔をありのままに見据え、そこから様々な教訓を引き出すことを試みたという本書の意図は、確かに達成されているように思う。ただ、散見されるグローバル化との関係をもう少しまとめて提示してくれる方が分かりやすい。

                                   
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5つ星のうち 5.0 ブレアの功罪を読み解く一著 2006/2/4
形式:新書
 筆者が本著で述べているように、現代の日本はアメリカにではなく、イギリスにこそ学ぶべきだ。

 サッチャーが世界に登場した1979年以降、世界の民主主義国家は挙って「新自由主義」を掲げた。市場経済を発展させたという点では大いに評価できる。しかし、著者の指摘するとおり、「新自由主義」は肥大し過ぎた「社会民主主義」の病巣(財政圧迫)に効く飽く迄も一時的な即効薬のようなものであって、決して人類が熱望する福祉面の「幸福」を実現し得るイデオロギーではない。

 その点で、二者択一(「社会民主主義」か「新自由主義」か)からの脱却を唱えたブレアは賞賛に値する。両者の優れた点を混ぜ合わせた理念(「第三の道」)だけが若干先行してしまっている点はブレアの負の遺産であろうが、世界に新しいモデルを提示した点は誰もが評価することである。

 ブレアが政界の表舞台から去ろうとしている現在、彼を概観するには打って付けの一書である。それとともに、小泉を評価する際にも役立つ一書となるであろう。詳細は読んでみて頂きたいが、第六章には随所に目から鱗が落ちるようなエッセンスが凝縮されている。文章も平明なため是非とも読んで頂きたい一著である。
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形式:新書
冷戦が崩壊して、大半の中道左派政党は政権から遠ざかっています。

これは国民から支持される政策を打ち出さないことが大きな原因です。

しかし、さまよえる中道左派でもイギリスの労働党は左派として

国民の支持を取り付け、イラク侵略戦争まで遂行しました。

本書ではいかにしてイギリスの中道左派が政権を獲得できたのかを分析しています。

政権獲得の要因として以下のことが大きいです。

一つは、労働党の綱領の「企業の国営化」方針を放棄したことです。

これは労働党の伝統的政策を放棄し、市場経済を容認したことになります。

富の分配は重要な用件ですが、その前に富の創出がなければ分配のしようがないととらえているようです。

もう一つは、福祉のとらえ方を根本的に見直したことにあります。

つまり従来の福祉では個人は制度に依存するばかりであり、福祉の負担は重くなるばかりで何も生み出しません。

ブレア政権はこのような依存型の福祉から自立型の福祉へと変えました。

つまり社会に積極的に参加ないし貢献しようという個人に福祉サービスを提供するということです。

以上のように、ブレア政権は中道左派としてモデルとなる政策を打ち出しました。

筆者が指摘するようにブレアのような個人的カリスマが労働党の政権獲得の大きな要素になったが、

それでも冷戦後の中道左派の身の処し方を示した党だと私は思います。
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