傷つくのがこわくて男性と向き合えない黎子(たみこ)が、一人の男性に愛され成長していく様を描く表題作(’91)。
チェルノブイリ原発事故から原子力の是非を問い、太陽神アポロの日輪の馬車を人間の分際で操ろうとし、あげく広大な土地と人々を焼き払ったおろかなパエトーンの寓話になぞらえた「パエトーン」(’88)。
イラストレーター聡子が、自身のイラストから抜け出たような可憐で美しい異母妹を引き取ることからおきる不協和音と次第にあらわになるその正体を描く「星の素白き花束の」(’86)。
会社帰りの夕暮れにどうしても自宅にたどり着けない女性の運命を描く「化野(あだしの)の・・・」(’82)。
互いの親の駆け落ちによって、父を亡くした息子。母をなくした娘。駆け落ちの結果誕生した娘の三人が、親の死を機に出会う。三者とその家族の生き様を描く「銀壺・金鎖」(’88)。
エリート高校に入学した秀才のクラス委員・伸江。クラスメイトの可憐な少女・妙子には、実は過去があって・・・「学園のムフフフ」(’74)。
さまざまな時代の色々な作風が楽しめる作品集。