はじめの床屋のシーンから、すでにただならない雰囲気がありました。そして岡田英次さん演じる科学者(かっこいいんだこれが、、また奥様の役に八千草薫さん、決まりすぎてます、この夫婦)の会議場での話。
オープニングは勝利したようなものです。
自衛隊ではなく国防省のメンバーに高橋悦史さん、沖雅也さん、勝野洋さん、もうすんなり入ってこれるキャスティング。
マスコミのストーリーテラーとして仲代達矢さん(NY,パリのロケお疲れ様でした、という内容ですね)という感じで話が進んでいきます。
「血液型:青」これがどんなに迫害されるのか?
すなわち人類の差別の歴史の基本と、集団の防衛本能についてのサスペンスであり、人間が人間であること自体に内在する恐怖というか、排他的動物としての予定調和が必要な生き物としての宿命みたいなものに根づく恐怖です。
私はよくわからないのですが、もしかしたら「ロボトミー」などの表現があるので普通にはテレビで上映されにくいタイプの映画かもしれません。
特典の岡本監督の話ででてくるのですが、脚本家の倉本聰さんが脚本どおりに映画化しなければいけないという条件を出したあたり、下手なアクション映画にして欲しくないという意思の表れなのかもしれません。また監督も上手く料理していると思います。ちなみに特典のインタビューはオーディオコメンタリーではなく回想的に数分間、簡単に述べているだけで、音声のみで監督のお顔は拝見できませんでした。
あと追記的事項ですが
竹下景子さん、私の感想では、若いときの一番良い顔がこの映画のなかにあるような気がします。
最後のシーンの後、このSF?ではどんな世の中が展開するのか?と考えると面白いと思います。
私見では、「今と変わらない世界」もしくは「資本主義、お金が優先する世界、または暴力が優先する世界」でしょうか。隠れたところに支配者がいますね。きっと。この私見は置いておいて、この映画のようにヒューマニズムを否定するような映画も、構成する人間個々は喜怒哀楽があるのでしょうけどねえ。
観ていると次どうなるのか、渇望が生じてくる脚本であり、映画だと思いました。個人的にはすごく気に入りました。