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第1楽章、第2楽章と、他の朝比奈のCDよりもテンポが遅い。オーケストラが上手いせいか、とても滑らかで自然な流れが雄大さを形作っていく。逆にフィナーレは速いテンポで恐ろしいほどの密度の高さ。完璧で迫力満点のコーダが圧巻である。
全体としては美しいアンサンブルと、深みのある表現が印象に残る。これほど上質な第八は、今まで聴いたことがなかったかもしれない。
録音状態もまずまず良好といえるので、普遍的名盤としてお薦めします。
すべてのブルックナーファンが、待ち望んでいた演奏(N響第1317回定期公演)がついにCD化される。朝比奈隆が、97年にN響に客演して指揮したこの演奏は、衛星放送の再放送も無かったので、見逃したファンの間では殆ど伝説となっていた。元々、この客演に予定された指揮者は、スウィトナーだったらしく、朝比奈が指揮したCプロ以外は、フィッシャー、ワイケルトが指揮している。
朝比奈の指揮の雄大さとN響の説得力のあるアンサンブルが相乗効果を果たして、稀代の名演奏となっている。この演奏は、N響の演奏者が発売を嫌がったために、これまで何度かいくつかのレーベルで商品化の話があったにもかかわらず立ち消えになっていたが、巨匠の逝去後2年を前にやっと日の目を見ることが出来た。これまでフォンテック・レーベルがリリースした、4番、9番とは全く比較にならない程の完成度であり、第8交響曲を語る上で今後欠かせない盤となるのは間違いない。ぜひとも、朝比奈ファン以外にも聴いてほしい演奏である。ハース版使用。
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