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5つ星のうち 3.0
歴史的アーサー王,
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レビュー対象商品: ブリタニア列王史―アーサー王ロマンス原拠の書 (単行本)
現代でも映画やゲーム、ファンタジー作品のネタになるアーサー王伝説。その基礎のひとつとなったのが本作である。12世紀に生きたジェフリー・オブ・モンマスの手になる『ブリタニア列王史』は、タイトルの通り、 ブリタニアを支配した数々の王たちの歴史を記したものである。史実もあれば、虚構、創作の部分もある歴史書である。 ウェルギリウスも描いたトロイの英雄アイネイアースの子孫であるブルートゥスが英国に渡り、「新トロイア」を建設して以来、 ブリトン人、ゲルマン系のサクソン人、そしてピクト人などいろいろな民族が入り乱れ、ブリトン人のブリタニアを脅かし続ける。 もちろん、世界の覇者となっていたローマ帝国もブリタニアに侵攻し、現在も残るハドリアヌスの城壁を築くなどする。 こうして、ブリタニアはブリトン人とサクソン人中心にローマ人まで入って戦乱の世が続き、 ブリタニアの王権を巡って人々が戦争と殺戮、陰謀や毒殺を繰り返し、暴君から善政を敷く王まで様々な者が支配する。 本書では、争いで次々に殺されてめまぐるしく変わっていく王たちの事跡を追い、凄惨な戦に彩られた歴史絵巻を展開していく。 そして、相当の部分を充ててアーサー王にまつわる話も語る。ここではアーサー王はブリタニア王の系譜に連なる歴史的人物で、 後世のアーサー王伝説同様、父王の恋思慕をマーリンが助けたことから出生、やがて超人的に強い王となり、 各国を従え島に平和をもたらし、ローマ皇帝まで破るに至る。しかしやがてはモードレッドの謀反で相討ちになりかかるのである。 このように、アーサー王ロマンスの枠組みをも含みながら、ついにはブリトン人が島を追われて混沌状態となっていくまでを描く。 王の羅列の中にも様々な物語が語られ、面白く読める本。次々に王が斃れるさまは、強い無常感を漂わせる。 残念なのは、異常に誤植が多いこと(注番号のズレもみられる)と、所々文章がおかしくなっていることである。
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