創作活動やデザイン活動を行うデザイナーや設計者も、もちろん経営者である。しかし、そのデザイナー自身の活動がブランディングできているか?については余り問われることが少なかったように思う。もちろん作家性や個性などの"デザイナーのクセ"も一つの特徴であると言えるけれど、この本の著者ほど明確な特徴を持って活動を説明でき、幅広いデザインという業務の中でも、特定の領域にフォーカスできている人は少ない。ある意味、著者は自身のブランディングにも成功している。それは、本書で紹介されている著者の仕事に対する一貫した考えや姿勢によって裏打ちされたものでもあるように感じられた。その点でも本書の内容はとても説得力が生まれている。
この意味でデザイナーがこの本の内容を自身の活動内容に当てはめて読み進めても大きな気付きを与えてくれる。むしろ、デザイナーが自身のブランディングについて考える機会を与えてくれる内容かも知れない。企業ブランディングに興味がある人にはもちろん実用的な本として、デザイナーを含めたあらゆる経営者の活動方針の参考となる本としてもオススメ。