二泊三日のレンタル猫が、必ず必要なのは生まれながらに離した事がないどこにでもあるような毛布だから『ブランケット・キャッツ』。借り手の状況次第でレンタル猫は、いろんな経験をすることになる。7話の短編集。★子供のいない夫婦の絆を深めたり、不幸のどん底の女性の命を救ったり、鬱屈した家庭環境からいじめの加害者になってしまった男の気持ちを和ませたり、亡き飼い猫の身代わりをして縁をとりもったり、さびしい偏屈な年寄りの過去をかいま見せたり、逃亡して飼い猫になったり、リストラされてしまった崩壊寸前の家庭をくいとめたりと…。猫の眼を通してかいま見る人間の人生は、ちょっと複雑で欠けているものがある。けれども、ラストにはどこかでそれに気付きほんかわとさせられる作品に仕上がっていると思う。