40歳を過ぎた主人公が高校時代の吹奏楽部の集まりをきっかけにして
高校時代を振り返る、という内容です。
別に何かがドラマチックに動き出すわけでもなく、
激烈なハッピーエンドが待っているわけでもない。
最初から最後まで、淡々とした口調で語られる物語です。
いわゆる「青春ブラバンもの」とは毛色が違いますね。
最初は「登場人物多過ぎて、よく分からんなぁ」と思っていましたが、
これは何度か読むうちに味が出てきます。
むしろその登場人物の多さが、「高校の吹奏楽部」というものを
分かりやすく表しているのかも知れません。
ボリュームも結構あるので、最後の方になると最初のことを忘れますが、
色々と再発見がありますので、読み直してみるのがいいですね。
あと、この主人公の自嘲的というか、自虐的というか、
そういう「独り言」的な語り口調が、個人的には面白かったです。
学生時代を吹奏楽部で過ごした人も、軽音楽部で過ごした人も、
ただそれらのクラブに入ろうかと悩んで過ごしただけの人も、
きっと興味深く読めるのではないかと思います。