登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
235 人中、188人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
アイディアの不快な勝利,
By 青 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS) (コミック)
ストーリーは大まかに言うと、孤児院の少女たちがある一貴族の政策によって、刑務所の囚人に生贄として差し出され性的暴力を受ける、その設定を少女、囚人たち、 少女の恋人(?)、看守、貴族、それぞれの立場から描いている群像劇です。 正直な話、面白いとは言えない作品ですし(そういう内容でもない)、 プロットが優れているとも思えません。ネタばれになってしまいますが、 具体的に言うと、導入話である第一話は置いておいて、 父親が生贄にされた実の娘を救おうとする(第四話)、親友の裏切り(第五話)、 青年が少女を救おうとする(第六話)、真実を求める者が奈落に落ちる(第七話) どれもありがちなお話です、がこの作品はそういう部分で評価されているわけでは ありません。レビューしている方々が衝撃を受けたのも、プロットの部分ではなく、 この物語の世界観にだと思います。 貴族に見初められ孤児院を出る少女たちが振り分けられるのは、一方は少女たちの 憧れである華やかな歌劇団の舞台、一方は少女たちが想像もしなかった刑務所での凌辱。 そのどちらも祭り的な性質を帯びていて、天国と地獄の対比のようです(第二話での 少女の「わたしがもっと綺麗だったら、もっと清らかな魂を持っていたら、歌劇団に行けた」 という言葉が、それを暗示しています) ありがちなプロットをこの悲惨な舞台に乗せて展開させたことが、『ブラッドハーレーの 馬車』の注目に値するところで、言うなればこれはアイディアの勝利です。 全体で言えば、その世界観を最も生かしきった第二話のストーリーがこの漫画の ハイライトで、その後は段々勢いも衰退していきます(作者があとがきで「最終的には 自分でも何がしたかったのかわからなくなった」と述べている通り)。 要するにテーマがなく、アイディアだけで描き始めたので、どこに落ちをつければ良いか わからなくなったのですね。最終話では悪は暴かれるが、その悪にも良心があった、 という作中最もありきたりで誰でも描けるところに着地します。 社会派でテーマ性に優れた作品であれば、もっと残酷さを際立たせてラストの妙な救いを 省くか、もっと悪側(ブラッドハーレー氏や男性)の苦悩を強調するかしたでしょう。 自分は女性ですが、この世界観は受け容れられます。ただ、こういう残酷な話をアイディアだけ で扱って欲しくはなかった。こういう内容を扱うなら、作者の思想を懸けるくらいの覚悟で、 プロットを煮詰めて描いて欲しかった。ラストにはブラッドハーレー氏の所業を暴く契機として レッドツェッペリンが登場しますが、作者が意図したであろうロック精神など微塵も感じない、 作者の思想も主張もまったく伝わって来ません。 よって、この作品には絶望も救いも本当の意味では存在しない、少女たちの過酷な状況に 対する作者なりの誠意もない。本当の意味で、少女たちの絶望を突き詰めて考えてはいない、 ただのお話、エンターテイメントです。 そして、こういう話をエンターテイメントの薄さで描きながら、群像劇で社会派ものっぽく まとめるところに、気味の悪さを感じます。しかし、これは所詮趣味の問題なのでしょうか。 マルキ・ド・サドの小説や澁澤 龍彦の作品が好きな人は、読んでみたら良いと思います。 自分としては、こういうエンターテイメントはまったく好きではないので、 全体評価は星2つ、評価したのはアイディアの奇抜さ、絵や構図の上手さ、そして 第二話までは、作者が何かを伝えようとしている、と期待して読めたという点です。
52 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
平積み…。,
By
レビュー対象商品: ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS) (コミック)
十代の女性です。作者についての知識は何もなく、買ってしまったことを後悔しています…作品の中の少女逹が可哀想すぎて、途中から読むのが恐くなりました。 絵は凄く綺麗だと思います。 好き嫌いが分かれる本です。 本屋さんで、『話題のコミック☆』のコーナーに、平積みで売るのはやめてほしかったです。内容が内容なので…
67 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
作者の世界観を受け入れられるかどうか,
By 楡山ロク銭 (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS) (コミック)
最初は怖いもの見たさに、しかし次第にその物語の紡ぎ方の巧みさに魅せられてしまった・・と言ってしまえば全くその通りです。散々な酷評を見て、自分もそれに追従しようかと画策しましたが、なんだかその気も失せてしまいました。 第一話、ダイアナの運命・・そもそも華麗な舞台と残虐性との落差や極限状態での性衝動を演出するためだけの"設定"だったのではないでしょうか。 それを単行本一冊分の世界観にまで膨らませるのは、やはり無理があったような気がします。 第二話、プリシラの存在とは何だったのか?ステラの中のもう一人の自分なのか、それとも・・。 最も目を背けたくなる場面が連続し、その深淵にあるステラの悲しみまで見失ってしまうかもしれない。 しかしその彼女の独白にこそ、この物語の主題が隠されているのかもしれません。 上記二話が効果的にはたらき、三、五、七話などは特に場面に馬車が登場するだけで恐怖と戦慄を感じてしまう。 第四話、咆哮とともにすべてを理解したピアスは、一瞬にして正気に戻ったのですね。 ちょっといい話になっています。 第六話、最後にリラが締めるマフラーは、回想シーンの父親のそれの比喩になっています。 そして第七話、劇中レスリーが演じる舞台も、最後に彼女を待ち受ける運命の比喩となっています。 最終第八話、ダイアナが行方不明になって7年後、親友コーデリアが再登場し、この物語に終止符を打ちます。 全話通して3回(最終話は名前のみ)と、ちょい役ながら最多登場はカザリンさん。トリビアですね。 個人的には第五話のルビーが自分の運命にどう決着をつけるのか、それが一番気になりました。 女性や子供に薦めるのはもってのほか、読者層は極端に限られるでしょう。 また、薦める事ができる相手も、分別と理解のある漫画読みの友人に限られると思います。 自分が"68人"の中に入るのかもしれない・・とゆう自嘲性と葛藤を持てないような男性諸氏が手に取るのも危険です。 あと、加えて言えば、少女漫画のコーナーの並びに平積みにしてこの本を売る書店もどうかと思います。 何の予備知識も無く、間違って買った人達のトラウマは一生消えません。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|