小学校に入学する前だったと記憶している。家族の誰が読んでいたのか知らないが、居間に無造作に少年チャンピオンが置かれていた。興味本位でパラッとめくったそのページがブラック・ジャック。何の話かは覚えていないのだけど、衝撃だけは今でもよみがえる。
つい覗いてしまった「大人のマンガ」は、いつしかわたしに「ブラック・ジャックみたいになりたい」と思わせるようになった。
仕事で行き詰まった今、「ブラック・ジャックみたいになりたい」とがんばっていた自分に逢うために購入した。そして、ブラック・ジャックとピノコに逢ったとたん、その時のわたしもすぐそばにいた。
全編を通じ、生きることとは? 愛することとは? を問う作品。同時に、死ぬことの事実とそれでも愛するのだという人間の強さを感じる。一生の宝物だ。