時代は現代。戦争が日常化しているイラン国境付近。
黒板を背負ってうろついている不思議な姿の男たち。かれらは、学校が空襲で焼け失業した教師達。
「かけ算、読み書きできるようになりますよ!」
教師たるには生徒を見つけないといけない。生徒あっての教師。
出会った。
一人の失業教師は出会った。国境を越えて故郷のイラクに戻ろうとしているクルド人の行列と。
もう一人の教師は出会った。国境を越えて密売する運び屋の少年たちと。
故郷に戻ろうとしているクルド人たちとって必要なのは目的地への道案内人である。
運び屋の子どもたちがもとめているのは子どもたちを保護する大人としての知恵である。
失業教師はかれらの期待にこたえた。ちゃんとその役割を果たす。誠実である。
人間くさい率直な語らい。いつのまにかクルド人の女性と恋をし結婚した教師。運び屋の少年に識字教育する教師。少年はついに自分の名前を書くことができた。
骨折した教え子のギブスをつくるために商売道具の黒板を壊す教師。
死はいつもかれらを襲ってくる。空襲だ。闇討ちだ。
長い間、尿閉で小便がです苦しんでいた老人、ついに小便がでた!感動。
様々なエピソード。
ああ、人間て不思議なものだと思わせる映画。
こんな世界が地球上にある。
朗々とした民族の歌声が最後をしめる。心の中に飛び込んでくる。
「平和日本」への疑問を抱いてしまった。
この監督は天才である。20歳。女性。