クールな表紙が気に入って購入しました。
私は他にも海堂さんの作品をいくつか読んだことがありますが、
比較的当たり外れの多い作家さんだという印象を持っています。
言い換えれば、作品によって明確なテーマ性があって雰囲気が
全く異なるということです。(だから批判ではなく称賛です)
その観点で言うなら、本作は(私個人にとって)当たりでした。
理由をいくつか列挙します。
・メインの教授、講師、医局員三人が非常に魅力的で、単なる
医療ドラマに留まらないエンターテイメント性を感じる。
・他の方がレビューで書かれているように、ミステリー要素は
さほど高くないものの、それは上巻の引きが絶妙なためだと
思われる。(著者の出世作がミステリ仕立てだったのもある)
ただ、確かに二分冊にする必要は感じない。物語も連続的。
・医療専門家が説法口調で説明するのではなく、あくまで現場
の人間たちの会話として、専門用語を自然に物語の中で使用
している。私は医療知識ゼロですが、十分楽しめました。
・目を引く印象的なタイトルが、納得の形で物語の終焉を飾る。
この小説の題名は、これでしかありえない。
以上です。繰り返しますが、私個人にとっては"当たり"でした。
私は著者の作品ではチームバチスタ、ジェネラルルージュ、辺り
が好きです。購入の参考になれば幸いです。