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でもこういう事なのでしょう。
もし僕があのころやけになって凶悪な事件を起こしたとする。
新聞やニュースでは「精神科に掛かった事がある」ということがクローズアップされる。
見ている人は精神障害者は犯罪を犯しやすいと思い込む。
サラリーマンが事件を犯してもサラリーマン全体は差別されない。
フリーターでも主婦でも未成年者でも。
たとえクローズアップされたとしても。
しかし精神障害者だけは・・。何故?
色んなメディアによって刷り込まれた根拠のない常識。
知りたくないから分からない。分からないから差別する。
無知は罪です。それが分かるきっかけになります。
分からなくとも考えるきっかけになります。
そしてそれは考えるべきだと思います。
第一外科編、心臓外科編では権威重視の大学病院の制度の問題について描き、
ベビーER編では、親が、障害をもつかもしれない未熟児で、手術が必要である子どもの手術を、拒否することで子どもが見殺しにされてしまうという現実を通し、子どもの権利と障害者差別を描いた問題。
癌医療編では、日本の抗がん剤承認等の医療制度の遅れと、終末期ケアなき、日本の癌医療現場を描いた問題である。
そして、今度の精神科編では、商業主義のマスコミの誇大報道による、精神障害者に対する社会の差別を描いている。
どうして、著者がこの題材を選んだのか、それは、精神障害者に対する社会の偏見、差別が精神医療において、一番問題で、改善すべきことである、と著者が感じたからではないだろうか。今までと違って、マスコミや社会全体を描いていて、斎藤先生ひとりではどうしようもない、つまらない、と思う読者もいるだろうが、そうではなくて、そう思っているあなた、私たち読者全員がその社会の当事者なのであることを忘れてはいけないと思う。
事件で池田小学校事件をモデルにした事件が出てくる、なぜ、この記憶に新しい凶悪事件を出す必要があったのか。それは、現実に、池田小学校事件のすぐあと、事件と精神障害の因果関係もはっきり分からないというのに、心神喪失医療観察者法という、精神障害者が犯罪を犯した場合、隔離することを可能とする精神障害者の人権を侵害するような法が強行に採決されたからではないだろうか。
この精神科編については、医療関係者以外や医療に興味のない人、以前からのブラックジャックによろしく読者ではない人も読むべきであると思う。
この漫画のテーマは、日本医療の問題を提起すること。... 続きを読む
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