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ブラジルバレーを最強にした「人」と「システム」
 
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ブラジルバレーを最強にした「人」と「システム」 [単行本]

米虫 紀子
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

監督、選手、育成のエキスパート、代表合宿の取材を敢行!ジバ、アンドレ、シェイラ、パウラ…“グローバル”な選手を輩出したブラジルの育成法とは。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

米虫/紀子
大阪府出身。大学卒業後、広告会社にコピーライターとして勤務したのち、フリーのスポーツライターに。2004年に『バレーボールマガジン』で執筆を始め、バレーの魅力にはまる。バレーボール、野球を中心に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 201ページ
  • 出版社: 東邦出版 (2009/11)
  • ISBN-10: 4809408345
  • ISBN-13: 978-4809408342
  • 発売日: 2009/11
  • 商品パッケージの寸法: 18.6 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 335,253位 (本のベストセラーを見る)
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カスタマーレビュー

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最も参考になったカスタマーレビュー
10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dama
形式:単行本
私はいわゆる『観るだけ』のバレーボールファンです。
けれどもこの本は、素人の私でもとても読みやすく、かつ面白く読めました。

『ブラジルバレーは何故強いのか?』ではなく、『ブラジルはどうやって強いバレーを作り上げていったのか?』という視点から取材がなされていて、どの項目も興味深かった。
特にインタビュー記事は大会などではとても聞けないような日本に対する率直な発言もあって、思わずうなずきたくなるものばかり。
ブラジルのバレー環境について理解していくにつれて、日本バレーの現状の問題点まで見えてくる、そんな本でした。
テレビで見るだけでは漠然としかわからなかった日本バレーへの疑問やもどかしさに、少なからず形を与えてもらった気分です。巡り会えて本当によかった。

…、私のような観るだけの素人なんかとは比べ物にならないほど、日本でバレーボールに深く関わっているような方々がこの本を読んだら、一体どんな感想を抱かれるのでしょう?
ブラジルが70年代の日本バレーをスタート地点にしていることを単純に喜ぶのでしょうか?
それとも、70年代のバレーをゴール地点にしてしまったが故の日本の現状に危機感を抱いてくれるのでしょうか?
興味深いです。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 スポーツに対する考え方 2010/4/24
By sui
形式:単行本
頂点を極めて尚さらに上を目指すブラジル。
彼らの考え方は頂点を極めて約30年思考停止した日本に一石を投じるものである。
また、バレーに限らずスポーツは指導者⇒選手(先生⇒生徒)のトップダウンではなく
自らが考え、自ら答えを出すことで伸びるものであると改めて思い知らされた。
スポーツのに携わる関係者やスポーツファンに是非呼んでもらいたい。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazon.co.jpで購入済み
現在ワールドカップバレーが開催されている。
ブラジルは2008年北京オリンピックでは女子が金、男子が銀を獲得している。
男女ともに世界ランキングでも常にトップ5に入る。
サッカーだけでなく、バレー王国でもあるのだ。
今回のワールドカップでは女子が5位に終わり、現在男子も3位という成績で本領を発揮できていないのかもしれないが、きっと来年のオリンピックにはきっちり仕上げてくるだろう。

さて、そのバレー王国だが、実は現在の地位を築く土台は、全て日本から学んだというのだ。
現在の女子代表監督のギマラエス氏は22歳の頃、1976年にに約40日間日本に滞在し、日本代表、NKK、中央大学で研修したそうだ。
一方男子の代表監督、レゼンデ氏も若い頃に日本の伝説的セッター、猫田氏の「画期的な」プレーに影響を受けたと言う。
現在のブラジルバレーの基礎は全て日本から学んだとも。

では一体なぜ立場は逆転してしまったのだろう?
フィジカルの部分をあきらめている、問題と向き合っていない。
精神的に弱くなっている。
などの意見もありつつも、昔は画期的だった日本バレーがその栄光にあぐらをかいて、
「新しいものを取り入れるという工夫をしてこなかったようです」
「いつまでたっても昔のまま」
「練習方法が70年代の域を出ていないんです。」
「人が機械的」
「融通が利かない」
とこのような感想を述べられてしまう。。。

この本を読んでいけばブラジル代表の練習及び育成指針、そして環境が見えてくる。
残念ながら日本が70年代のままと言われてしまうのも頷ける。

ブラジル代表では、成功する選手の条件として以下が挙げられるそうだ。(順不同)
戦術能力
身体構造
身体能力
技術力
精神力(思考力・感情・自信)
技術力

人間形成を重視した彼らの育成のステップは大まかに3段階に分けられている。
そしてそこから選ばれた選手が最終段階のプロ、代表クラスへと進んでいく。

第1段階(9歳から15歳)
バレーボールを好きになる
基礎技術の習得

第2段階(15歳から16歳)
ポジションを決め始める
体力強化開始
戦術理解

第3段階(16歳から20歳)
速く複雑なプレーを身につける
高レベルの技術及び戦術の修得

第4段階(20歳〜)
最終段階
全てをハイレベルで行う

ブラジルでは選手の可能性を若いうちに限定しない。
つまり日本のようにすぐにポジションを決めてしまったり、早い時期から勝利ばかりを目指して競技の楽しさを忘れさせることはしない。
むしろ若いうちは、技術を擁する6対6などはせずに、小さいコートに低いネットで2対2、3対3などをこなすことで、ボールに触れる機会を増やして競技を好きになってもらう工夫をしている。
これは底辺拡大にはもってこいの工夫だろう。
バレーというスポーツが好きな人が増えることにより、全体の人気が増えるため、支える人が多くなるという好循環が生まれる。

もう一つブラジルが可能性を限定していない部分は、フィジカルの部分である。
ブラジル代表は世界と比較して決して身長は高くない。
彼らはそれをふまえた上でトレーニングを行っている。
スピードばかりに気を取られている日本と違い、しっかりパワーを付けるトレーニングやケガを防ぐトレーニング、トータルのフィジカル向上を計画的に行っている。
彼らから言わせれば、日本人でも重量挙げでメダルを取った人はいるじゃないか、ということになる。
やはり世界一に裏には工夫があるのだ。

しかし、ブラジルバレーの工夫はそれだけではない。
プロリーグでは、メインスポンサーになると、国から1億8000万円相当の税金免除がされるそうだ。
つまり、国や地域への社会貢献と認められるそうだ。
もちろんそのために、様々な慈善活動及び、地域と密着したイベント等が試合では行われるそうだ。

代表の合宿施設も専用のビーチリゾートのような充実したものであるようだ。
これはブラジルバレーボール協会とリオデジャネイロ州サクアレマ市と協同で約3億円かけてホテルを改修したものだそうだ。
周囲は民家と海と湖だけの合宿地で、選手は家族も呼び寄せることができ、リラックスして集中してトレーニングを行える。
ちなみに、ラグビーのオーストラリア代表ワラビーズも、リゾート地とスポンサー契約を結び、そこを常駐の合宿地として利用する。
選手はコテージのような宿泊施設で家族やガールフレンドを呼ぶことが可能で、トレーニング施設もグラウンドも徒歩で通えるようになっている。

さて、ここまでみせられてしまうとどうだろう。
日本のバレー界の現状はどうなのだろう?
近い将来立場がブラジルと逆転しているように思考を変えないと、改革をするくらいの気概を持たないと、一流の仲間入りは厳しいのかもしれない。

そして底辺の拡大と環境改善にも目を向けないとならないだろう。
日本ではバレーは不思議な立ち位置で、世界選手権やワールドカップの世界大会が多く開催され、ジャニーズタレントとテレビ局に煽られた上に人気が成り立っている部分がある。
それなしで世界の頂点に立った国があるという認識と危機感が必要なのかもしれない。
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