ラジオ放送で行われた連続講義を活字化したものなので、非常に読みやすい。
◆スッタニパータ
最も古い経典。ゴーダマ・ブッダのことばに最も近い詩句が集成されている。
人々の幸せを願う。生きとし生けるものの幸せを願う。目に見えないところにある魂まで含めて、すべての幸せを願う。
このように祖先の魂にも施しを行うことは、仏教初期からあった。
◆サンユッタ・ニカーヤ
初期仏典。悪魔がブッダを誘惑した話。
従来の仏伝では、ブッダは悪魔の誘惑を退けて悟りを開かれたとなっているいる。しかしこの古い経典では、ブッダが悟りを開かれたあとでも、悪魔がいろいろな形をしてブッダを脅したり誘惑したりした。
つまり、人は高い心境に達しても、現実の世界ではいつも誘惑や脅かされることもある。屈しないで進んで行くところに本当の悟りがある。
◆大パリニッバーナ経
ブッダ最後の旅路を記述している。
世に生きていくのには、自己に頼れ=他のものに目が眩んではいけない。自己に頼るとは、人の為すべき理(ことわり)、実践すべき理法に従って行動すること。
世間を眺めて、どっちが有利か、景気が良さそうかなどとフラフラしないこと。こうすべきというしっかりした反省、それにもとづいて行動する。