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ブッダとそのダンマ (光文社新書)
 
 

ブッダとそのダンマ (光文社新書) [新書]

B.R.アンベードカル , 山際 素男
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

インド仏教徒1億人のバイブル 歴史的名著、ついに復刻
ブッダの教えで最初の際立った特色は、あらゆるものの中心に“心”をおいたことである。“心”は物事に先んじ、支配し造り出す。もし“心”を完全に把握すれば総ての事も把握できる。“心”は総ての働きを導くものであり、主人であり、“心”そのものがその働きでできている。先ず専心すべきことは心の修練である。第二の特色は、我々の内外に起る総ての善悪は心が生み出す。悪や悪に関連し悪に属する一切の事柄は心から生じる。善についても同様である。閉ざされた心で語り行為すれば、牛に曳かれる牛車の車輪のように苦しみがついて回る。それ故心が澄み切っていることが宗教の核心でなくてはならない。第三の特色は一切の罪深い行為を避けよ。第四に真の宗教は宗教書の中ではなくその教えの実践にあるとした点である。

「アンベードカルは、同胞愛、人間愛に生きたブッダの偽ざる人間像を如実に明然と把握し、人間ブッダとその人間世界の八十余年間を描き、人間と人間はいかにして語り、いかにして信じ、いかにして強く正しく美しく、自由と平等と友愛の上に立って生きてゆかねばならないかということを仏教の最大の眼目としている。ゆえに『ブッダとそのダンマ』においては、天上世界もなく、虚空会(こくうえ)もない。成仏もなく往生思想もない。(中略)
人間世界の仏国浄土を建設してゆこうとするのが、この『ブッダとそのダンマ』なのだ。」佐々井秀嶺『ブッダとそのダンマ』再刊によせて より

内容(「BOOK」データベースより)

ブッダの教えで最初の際立った特色は、あらゆるものの中心に“心”をおいたことである。“心”は物事に先んじ、支配し造り出す。もし“心”を完全に把握すれば総ての事も把握できる。“心”は総ての働きを導くものであり、主人であり、“心”そのものがその働きでできている。先ず専心すべきことは心の修練である。第二の特色は、我々の内外に起る総ての善悪は心が生み出す。悪や悪に関連し悪に属する一切の事柄は心から生じる。善についても同様である。閉ざされた心で語り行為すれば、牛に曳かれる牛車の車輪のように苦しみがついて回る。それ故心が澄み切っていることが宗教の核心でなくてはならない。第三の特色は一切の罪深い行為を避けよ。第四に真の宗教は宗教書の中ではなくその教えの実践にあるとした点である。インド仏教徒1億人のバイブルの歴史的名著、ついに復刻。インド仏教徒の最高指導者・佐々井秀嶺氏の解説を新たに収録。

登録情報

  • 新書: 430ページ
  • 出版社: 光文社 (2004/8/18)
  • ISBN-10: 4334032656
  • ISBN-13: 978-4334032654
  • 発売日: 2004/8/18
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
死後の魂を否定するブッダを主張する本。著者は学者かと思いきや、インドの仏教復興の指導者であるそうだ。葬式仏教の日本では考えられない事態である。
不殺生の教えは単に動物の供犠に反対しただけである、等々、主張は実に明快、かつ魔術的な宗教(狭義にはヒンズー教だが、日本の仏教ってヒンズー教みたいなものだと思わされる)への批判で一環しており、社会に対して開かれている。
田川健三の『イエスという男』を想起させる必読書。個人的には、不可知論に逃げ込んで開き直る『死んだらどうなるの?』の著者辺りには無理矢理にでも読ませたい。
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21 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 著者アンベードカルはインド不可触賤民解放運動の指導者であり、インド独立の際、法務大臣としてインド憲法を起草した政治家でもある。カースト制度を容認するヒンドゥー教と決別し、平等を説く仏教に数十万人の民衆と共に改宗した。アンベードカルはその直後、急逝するが、日本人僧侶佐々井秀嶺がそのあとを引き継ぎ、いまやインドの仏教徒は1億を超えるのではないかと言われる。

 本書はこの現代インド仏教のバイブルともいわれる書で、アンベードカルが死の間際に書き上げたものである。ブッダの生涯とその教え(ダンマ)について広範な原始仏典をもとに体系的、かつわかりやすく記述したものである。

 特に仏陀の生涯については詳細かつ生き生きと描かれており思わず引きずり込まれてしまうが、解説によるとアンベードカルの創作が混じっているという。いわゆる「四門出遊」の代わりにコーリア国との開戦をめぐるシャカ族の内紛を出家の機縁としている。何でこんなことをするのか。嘘をついては成らないとブッダは再三説いているではないか。

 内容の一貫性の欠ける部分もある。206ページでは「ブッダがダンマと呼ぶものは宗教とは根本的に異なっている」と明確に断言しているのでひそかに拍手を送ったのだが、別のところでは「最高の宗教である」となっている。

 本書は初心者には薦められない。ある程度仏教についての基本的認識を持った人はそれなりに読む意味がある本であるといえよう。
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8 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 糸音 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
後書きにも書いてあるが、発表直後からいろいろと物議を醸した書であるらしい。
なるほど、伝統的なブッダやその教えの理解とはかけ離れたところも多く、受け入れられない人も多いであろう。

これはアンベードカルによるプロテストの書である。
アンベードカルの経歴については今更言うまでもないであろうが、不可触賤民階層の出身でカーストやヒンドゥーの思想と終生戦いを続けた人物である。
その彼がヒンドゥーを捨て、たどり着いたのが仏教である。
しかし、そんな抵抗の人とも言えるアンベードカルが伝統的な教えの仏教に満足するであろうか?
煩瑣な教学や訓詁的な教典解釈、階層的な教団組織に彼のような人物が救いを求めるであろうか?
彼が仏教に見たのはヒンドゥーではない、インドの思想や伝統を反映する宗教としての仏教であったのだろう。
それは仏教の初期の初期、未だヒンドゥーではなく、バラモンと呼ばれた教えとの葛藤を経て生み出された原始仏教の中にこそ見出されるものであった。

本書に見られるアンベードカルの見解が歴史的事実や伝統的な教えと相容れないところが多いのは事実であろう。
そのようなことはアンベードカルにとっては本質できなことではない。かえってそのような枝葉末節にとらわれず、アンベードカルが原始教典から読み取った仏教の精華を描いたのが本書である。
これはアンベードカルによる仏教ファンダメンタリズムである。
キリスト教にも聖書そのもの、イエスの教えに立ち返るファンダメンタリズムの思潮は根強い力を持っている。
イスラムは教えそのものがコーランに強く依拠している。
いずれの宗教にもその時代の課題を解決するために根本の教えに立ち返ろうという潮流が存在する。それらのファンダメンタリズムはその時代背景を強く負ったものであり、本当の意味で教祖の時代に立ち返ったものではない。
アンベードカルの仏教理解とはそのような宗教全般に見られる見直しの運動のひとつと理解できるであろう。
さらにいえば、仏教の源流は古典期のインドにあり、アンベードカルの立ち返ろうとした地点とはヒンドゥー以前のインドの源流であるとも言える。

伝統的な仏教理解とアンベードカルの仏教理解に乖離があるのは当たり前と言えよう。
アンベードカルの目指したものからすると後世の仏教理解はなんら考慮するべき対象ではなかったのだから。
彼が目指したものはヒンドゥー以前、仏教以前のインドの源流である。
仏教を選んだのは、原始仏教こそがインドの源流を最もよく反映したものであったからなのである。
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