いいかげん中年って呼ばれることに慣れなきゃいけない年齢なのに、
いまだに気持ちが大人になれない。
つい、忙しい日常の中で、回りの人を無視して、我がごとにばかりに気が向いてしまう。
本書は、ティーンズ向けの啓発書だが、
大人になりきれないわたしにも役だつ一冊だった。
仏教独特の「自分」や「こころの問題」の捕らえ方が、さらっと頭に入ってくる。
以下、少しだけ抜粋。
・仏教は、「もともと自分という実体はない」という態度です。
それどころか仏教では「自分がいる」という考え方が「すべての問題の始まりだ」とまで言います。
「自分がいる」と思うから、他人とけんかすることも戦争することも絶えないのです。
ですから、人間が抱える問題を解決するために、「自分とはなにか?」ということを勉強してください。
勉強して理解すると「もともと何もない。その時その時の反応である」ということが解って、
すごく自由になるのです。(P.109)
つまり、心とは「感覚」であり、「生きていること」の作用にすぎないということだ。
自己実現などというこころの妄想に捕われるより、まずは着実にできることをやること。
「流れ」を重視し、悪い方向に向かうのを避けること。
他人の自由を尊重した上で、自由を、自分自身のいのちを輝かせること。
スイッチの切り替えひとつで、世界はまったく変わって見えてくるのかもしれない。
本書は、窮屈な説教ではなく、プレッシャーやストレスからの解放に向けたメッセージ集。
気軽に手にとってみても、損はないと思う。