下巻は2003年8月から始まります。大量破壊兵器が「見つからない」理由を
調査チームが突き止めたり、バグダッドの国連事務所がテロによって襲われた
頃からです。
相変わらず縦割り行政の弊害は続いていて連携が全くとれていません。
一向に事態が進展しないことや二期目に入ったことで人臣の入れ替え
(国務長官や首席補佐官等々)も行いましたが(本書では一番のネックと
されている)ラムズフェルド国防長官はそのまま留任。
誰もがラムズフェルドがネックであることや、侵攻&統治計画の失敗を
指摘するもなわばり意識や実務面から泥沼にはまっていく様を描いています。
そして重要なのは最終決断を下す筈の大統領が(本書を読む限りでは)
積極的に事態改善に動くこともなければ、何かに対しての判断すら下して
ないのです。
描かれているのは国民に対して現実を否認し(実情を話さない)
「夢」や「信念」を訴えることで事態は解決する、という点ばかり。
そんなイラク戦争と米国政府(ホワイトハウス)が詰まった一冊です。
この戦争を肯定するにしろ否認するにしろ、それを始めた人たちの実情は
知るべきだと思います。それがあってこそ(立場はどうであれ)個々の意見と
して成り立つわけですから。