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フーガ (文庫クセジュ 674)
 
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フーガ (文庫クセジュ 674) [単行本]

マルセル ビッチ , ジャン ボンフィス , 余田 安広 , 池内 友次郎
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,103 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

J.S.バッハ以後、音楽形式のひとつとしてのフーガは、その発展を終えてしまったのだろうか? 本書は、多声音楽の基本である対位法をわかりやすく解説することからはじめ、音楽芸術におけるフーガの真価とその可能性とを、さまざまなジャンルの歴史的名曲のなかに探ってゆく。

登録情報

  • 単行本: 156ページ
  • 出版社: 白水社 (1986/3/5)
  • ISBN-10: 4560056749
  • ISBN-13: 978-4560056745
  • 発売日: 1986/3/5
  • 商品の寸法: 17.6 x 11.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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51 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yoshik-y トップ1000レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 音楽関係の理論書は少ない。特に最近では教科書レベルのものしかない場合が多い(良い本は多いのだが、多くは絶版になっている)。フーガについても同様である。

 この本は、そんな中で、貴重な理論書である。基本的な対位法の話から始まり、バッハ、さらにそれ以後の発展、現代でもそれが続いていることまでわかりやすく、それでも本格的に書かれている。日本の文庫・新書でこういう本がないのは本当に残念だ。文句なし。

 音楽を研究する人や愛好家から、フーガ(遁走曲)を小説の題名でしか知らない人や、なんだかわからないけど旋律が追いかけっこするやつ?というぐらいのレベルの人まで(そういう人には難しいが)ぜひ読んで欲しい本。

このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By FreshAir 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー
形式:単行本
フーガ技法について解説した本。著者はパリのコンセルヴァトワールの教授。多くの譜面を例に挙げ、その技法の特徴、種類、変遷、歴史上の著名な作曲家がどのように自作へ応用していったかを解説している。

著者は、協和音を求め合う共通性をもつ以下の2つの感覚の相乗作用にまず注目する。
・水平的な感覚→対位法
・垂直的な感覚→和声法
その上で、「ROMA」のスペルを前後左右に対称させた4つの形の模倣対位法をはじめとする対位法の種類の説明や、体系的に分けた4つの時期(旋律の対位法、調性の対位法、多調性の対位法、無調性またはセリー技法の対位法)の説明、そしてカノンから様々な外観のフーガへと視点を移してゆく。複数の主唱を重ねた二重フーガと三重フーガ、対唱が作り出す調和、調性の展開を中心とした「力線の構造」といったような、ちょっとオタクな解説がなかなか良い。

バッハはフーガを最高度に完成させた。ヘンデルとバッハ以降はフーガの隆盛期は過ぎ、以後は和声に支配される書式様式が発展を遂げるものの、モーツァルトは要所要所でフーガを見事に活用する。そして、ベートーベンは内面的葛藤をフーガで表現する。サンサーンス以前はフーガへの関心が薄かったフランスの作曲家だが、メシアンは移ろうフーガの主唱を現代音楽の表現技法に取り入れる。バルトークやストラビンスキーも巧みに自作へ活かしてゆく。

さまざまな角度から、フーガ技法の本質に迫っている。大変見事な内容だった。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
対位法についての書物は少なからず存在します。本書の著者のひとり、Marcel Bitschの『対位法』は音楽之友社から翻訳が出ており、また本書の監修者である池内友次郎の『二声対位法』は現在でも入手しやすいと思います。

ただし、上記の2書はいずれも素晴らしいものですが、基礎的な技法の記述のみに徹し余計なことが一切書かれていないため、シンプルすぎて何のために何を説明しているのかが見えにくくなっています。

本書は、そういった対位法本の《わかりにくさ》を補うためにも有用です。対位法についての予備知識的な記述のあと、中世から現代にいたるまでの「フーガ」というものの歴史を追うことによって、対位法技巧がいかに実際の作品の中に現れているかを明らかにしています。

紙面の都合からか掲載されている譜例は少ないですが、その割に数多くの楽曲をあげて解説しているため、本気で楽譜を全部集めてそれらの楽曲にあたろうとするとかなり面倒です。しかし、それらを乗り越えれば、対位法などの音楽理論が決して誰かひとりの思いつきで湧いて出てきたのではなく、多くの先人の感性が長い時間をかけて抽象され、集大成されてきたものだということが理解できるでしょう。
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