◆本書は著者M・チクセントミハイの研究成果を一般向きに要約したものである。
その研究とは
「人は最も楽しいときにどのように感じ、そしてそれはなぜなのか」。
「フロー」とは楽しさを体感している被験者の共通した主観的説明、
「流れているような感覚」に由来し、命名したものであり、
その内容は「ひとつの活動に深く没入しているので他の何者も問題とならなくなる状態、
その経験それ自体が非常に楽しいため、純粋にそれをすることのために時間や労力を費やすような状態」
を指し、本書でフローの原理が解明されている。
◆フロー理論に関しては
その主要な8つの構成要素、フローに至るまでの3つの変遷過程の基本的段階、
また幼児期の家庭状況もフローを達成しやすい自己(自己目的的パーソナリティ)の心理形成に影響を与え、
この自己目的的家庭状況の5つの特徴も示されている
これらを活用することで、フロー体験しやすいよう、生活を整えることができると思う。
☆さらにこの理論はまだまだ発展するだろうと思われる。
本書を読めばわかるが、
ここで示されているフロー実現の方向性は意識を無秩序な状態から秩序ある状態に移行させるものである。
したがって内的に無秩序な状態を作る諸要因への対処法についてはがら空きである。
個人的に昨今の目覚しい心理療法の発展を垣間見た自分には、
フロー実現には自我意識の除去という方向でのアプローチもかなり現実的な方法として考えていいと思う。
☆ついでに個人の具体的経験のなかでこれらを実践し、試行錯誤を重ね、
作成過程で削り取られたデータを補完し、
独自にこの理論を再構築していく創造性も大切であるように思う。