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22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
間違っていないけど寂しく厳しい結論,
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レビュー対象商品: フロン―結婚生活・19の絶対法則 (単行本)
「家庭から夫をリストラせよ!」オタキングが語る新たな家族のあり方。かなり衝撃的な内容。男と女の結婚観の違いにより、女性にとって一方的にデメリットの大きい現代の結婚制度の限界を説き、新たな家族のあり方を提唱している。 女性の「オンリーユー・フォーエヴァー」幻想(一番好きな人と一生幸せに暮らす)が不幸の元凶というあたり、一般的な恋愛・結婚観とは180度立場を異にするものである。言ってみれば夢がない。しかし、著者が語っていることは非常に説得力があるのも事実である。 ただ、著者のいう新たな結婚観、つまり、相手への経済的・心理的な依存をやめ自立したうえで、社会学でいうところの「機能的組織」を活用して子育てすべし、という主張は、確かに合理的であるものの、日本の文化的背景や一般的な結婚観、周囲の期待とは大きく異なるものであるため、この生き方を選ぶには、経済的にも自立し、誰にも依存できない寂しさに耐えるだけの心理的な強さを有している必要がある。これは結婚に夢を見る人にとってはあまりにも厳しく、寂しい結論といえよう。誰にでもできるものではない。 本書の意義は、「結婚しさえすれば今より幸せになれる」という幻想をうち砕き、結婚の現実とその対処法のヒントを示している点にあろう。「こういう考え方もあるんだ」ということを念頭において、自身の結婚観を再検討してみることが有効だ。 なお、同じ岡田氏の「結婚ってどうよ?」の方が軽いタッチで読みやすく、結論も少しは夢が残っているものなので、併せて読んでみることをおすすめする。
53 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
イデオロギー化する「自分の気持ち至上主義」,
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レビュー対象商品: フロン―結婚生活・19の絶対法則 (単行本)
本書のキャッチフレーズのようになっている「家庭から夫をリストラせよ」というのは、一見過激に見えますが、要するに、育児に関する責任の所在をはっきりさせろということで、わりと現実的な提案だと感じました。ところが、その発展形としての、「一夫一婦制への規制緩和」とかいう話になってくると、やや雲行きが怪しくなってきます。これは要するに、「終身結婚制」の崩壊によって生じた「恋愛レスリスク」や「育児リスク」を、「恋愛市場」や「育児市場」の自由化によって低下させよう、みたいな話なのですが、育児市場はともかく、恋愛市場は労働市場とは決定的に違う点があるのではないでしょうか。 つまり、現代のような分業社会では、人間のさまざまな能力が収入に結びつくし、その能力は訓練によって向上することも可能ですが、性的魅力というのは、いかに蓼食う虫は好き好きとか言ってもわりと画一的かつ生得的なものです。したがって、自由化によってリスクを低下できるのは「恋愛強者」に限られ、小谷野氏の言うような「恋愛弱者」の恋愛レスリスクは増大する一方になり、それがある種の社会不安定性に結びつく危険があると思うのです。 かといって、性的魅力を金銭と交換することを認めてしまえば売春の合法化になるし、逆に、不倫の自由を認めてしまえば、結婚も合法的売春に過ぎなくなってしまうと思うのですが、これらの点について著者は何も言及しておらず、どうも、部分的自由化、などと言っても絵に書いた餅のような気がします。 実際、最初は単に現代人を表現するレトリックに過ぎなかった「自分の気持ち至上主義」が、著者自身のリストラ体験を告白しているあとがきまで来ると、文字通り (悪い意味での) イデオロギーになってしまっていて、そんな寂しい思いをしてまで貫かなくてはならない「自分の気持ち至上主義」って、なんか矛盾してないか? と感じてしまいました。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
さらに包括的な論述を求む,
By 森永卓郎 "グリコ卓郎" (大阪市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: フロン―結婚生活・19の絶対法則 (単行本)
独身でいるか結婚して子供を育てるか、結婚を悩んで手にした一冊。結論からいえば、鋭い視点で書かれているため深い論考になっているが、残念ながら一面的なキライが残る。 他の方も書かれているが、恋愛市場でもsex市場でも異性友達市場でもなんでもいいけど、異性としての魅力はかなり生得的であり、誰でもが著者がいうような関係を取り結べるわけではない。特に思うのは「老化」である。ひとは自身の老化に伴って性的魅力が低下し、ひいてはゲットできる異性のレベルの低下を徐々に知ることになる。だからこそ、ある一定の年齢になれば諦観とともにあわてて結婚をしていく傾向にある。また、40台、50台になってしまった人がどれだけ異性を求めても、残念な結果にしかならないでしょう。一部の勝ち組を除けば。それを知るからこそ、結婚という縛りを相互に求めて、安定を得る一面があるのではないでしょうか。 それともうひとつは「情」です。人は恋愛感情のみならず、共に生活をすることによって生じる「情」をもち、これによって関係を保つ一面があると思います。 私には著者の論考は結局のところ、恋愛市場の勝ち組からの視点であるように思えてなりません。 非婚を説いた森永卓郎が、なぜ言説を翻して結婚したのか?負け組みになるのがこわかったのではないでしょうか。 よっぽど著者に手紙を書こうかと思いましたが、大人気ないので、レビューにします。ぜひとも「老化」と「情」の側面を考慮した、更なる思想の深化を期待します。
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