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フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論
 
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フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論 [-]

フロイト , 井村 恒郎
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登録情報

  • -: 460ページ
  • 出版社: 人文書院 (1970/01)
  • ISBN-10: 4409310062
  • ISBN-13: 978-4409310069
  • 発売日: 1970/01
  • 商品の寸法: 22.8 x 17 x 4 cm
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 フロイト精神分析の中心, 2002/10/9
レビュー対象商品: フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論
 メタサイコロジーに関する論文が収められている。しかし「想起、反復、徹底操作」だけは臨床にかんする論文で、小此木さんはこれを一刻でも早く訳して載せたいがためにここに収録したらしい。

 この巻はフロイト理論の中心なので、とにかくこれをひととおり読まないことにはフロイト理解はおぼつかない。とはいえ、これはある程度フロイトによる理論が発展した段階で一気に書かれたものなので、それまでの議論の流れを押さえておかないとなんだか抽象的なことばかり言っているなあとも思いかねない。だが注意深く読めば、フロイトはかなり筋の通った緻密な議論をしていることがわかるだろう。

「防衛神経精神病」など初期の神経論的見地による理論的論文なども収録されているが、中心は「欲動とその??塑」や「無意識について」についてなど、一次大戦中にフロイトが自分の理論をまとめた「メタサイコロジー論」と呼ばれる論文である。「喪(悲哀)とメランコリー」などそれら理論に重大な変更を加えた重要な論文がそれに続き、さらには「快感原則の彼岸」「集団心理学と自我の分析」「自我とエス」などフロイト理論の根本的な転換となった致命的に重要な論文が中心を占め、「マジック・メモ」「否定」など、極度に凝縮された難解な、のちにクラインやラカンやデリダによって解読されるのを待つ晩年の論文があり、エス抵抗を論じた「制止、症状、不安」、そして「終わりある分析と終わりなき分析」などなど、どれ一つとして見逃せる論文はない。

 ここで述べられていることはすべて現代の思想に恐るべき衝撃を与えた精神分析の中心である。そしていまわれわれが読んでも新鮮で、確かにわれわれの思考を根底から揺さぶる力を秘めている。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 自我心理学の基本, 2007/2/16
レビュー対象商品: フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論
精神分析は初期には性欲や無意識について系統だった仮説を作ってい

った。その後、自我機能についての仮説が次々と生成されていった。

それは一応は「自我とエス」という論文において超自我概念が提出さ

れたところでまとまりあるものとなっている。

その後、アンナフロイトやハルトマンを中心とした自我心理学におい

て発展していった。

その基本的な論文が本書には集められている。
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10 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 快感原則の彼岸に立って。, 2005/4/3
レビュー対象商品: フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論
私は「あらゆる生命の目標は死である。遡れば、生命なきものは生命あるもの以前に存在していた」というフロイトの言葉を、5種類の反復強迫から理解しようとしました。1岸田秀氏が言うように、人間は本能が壊れているので、人間関係における行動パターンはどのようにも捏造することができます。この型が最初の親子関係によって固められると、それ以後、あらゆる人間関係において反復強迫されることになります。2外傷性神経症の患者が、経験した恐ろしい災害の場面を繰り返し夢に見る反復強迫の場合です。快感原則から言えば当然、回避するはずの過去の苦痛な経験を反復するのは、自我から排除されてしまう苦痛な経験を能動的に自我に組み入れ克服しようという試みです。3懲罰者と自己の役割を逆転させる場合です。迫害された屈辱を他の場面で自己を懲罰者と同一視し、スケープゴートに復讐することにより、苦痛な屈辱経験を克服しようとする反復強迫です。アンナ・フロイトはここにこそ動物には存在しない人間特有の復讐衝動の起源があると言っています。4屈辱経験を克服するなどの目的があってのことではなく、反復することそれ自体が快感であるが故に反復されるというものです。反復それ自体に快感があるのは、自分の住んでいる世界が変わりなく同じであることが確認され、自我に安定がもたらされるからです。5何かの目的があって反復されるのでもなく、反復が快感であるから反復されるのでもなく、人間の深奥にある反復の本質的な衝動です。この何の理由もなく、人間という生命体は反復してしまうというオートマチックな原理こそ、フロイトの死の衝動の仮説だろうと思うのです。「衝動とは、以前の状態を(生命なき状態を)復元しようとする、生命体に内在する強制力である」とフロイトは言っています。この衝動はあらゆる生命に当てはまるものではなく、人間に特有なものです。人間は過去において完全な満足の状態があったとの幻想を持っていて(乳幼児→母胎→エデンの園)、そこに回帰しようとするがために過去を復元しようとするのです。快感原則の彼岸とはこのような生命の彼岸に屹立する人間に内在するあらがうことのできない強制力の世界のことでしょう。
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