第9シーズンも抱腹絶倒の連続。掛け値なしの面白さです。
セリフ回しや間合いの妙。ちょっとした嘘や勘違いがどんどん増幅して暴走する可笑しさ。勢いある丁々発止のやりとり。それもこれも緻密な計算の末に練り上げたプロフェッショナルな脚本があったればこそ。
それでいて物語は滑稽話に終始せず、仲良し6人組が垣間見せる互いを思う心やさしさに、人生って味なもんだよね、って心底感じさせられます。
気のふさいだとき、この人気コメディドラマはあなたを底抜けに明るくさせてくれるでしょう。
さて、第9シーズンのキーワードは「子供」です。
レイチェルとロスは育児に悪戦苦闘。一方、モニカとチャンドラーは所構わず子作りに励みますが、なかなか子宝に恵まれません。
フィービー役のリサ・クードローは実生活で妊娠していたときに「フレンズ」の中でも弟の子供を妊娠するという役を演じていましたが、この第9シーズン当時、モニカ役のコートニー・コックスは実生活でも40歳を目前にして夫のデービッド・アークエット(映画「スクリーム」で二人は共演)との間になかなか子供が出来ずにいました。
そのことを知った上でアメリカの視聴者はこのドラマを見ていました。と、聞くとこの第9シーズンの見方がちょっぴり変わるでしょ。明るくエッチに子供をほしがるモニカを演じるコートニーが、健気で切なげに見えてこなくもありません。
実生活での妊娠・出産と役柄での妊娠・出産をシンクロさせるという手法をとったことも、10年の長きに渡ってこの人気ドラマを存続させてきた秘訣のひとつなのかもしれません。演じる役者たちを視聴者により身近な存在として感じさせる効果はあったはずです。
なお、コートニー・コックスは「フレンズ」最終年の2004年、ココちゃんという女の子を出産しているということを付言しておきます。