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フリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのか
 
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フリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのか [単行本]

ジョセフ・E・スティグリッツ , 楡井浩一 , 峯村利哉
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,890 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

歴史的転換点である今回の金融危機の真相をえぐり、グローバリゼーションの時代において世界経済はいかなる道を進むべきかを語る。

内容(「BOOK」データベースより)

強欲をエンジンとしたアメリカの金融資本主義は、二〇〇八年ついに破綻し、その衝撃は地球全土に広がった。グローバル経済は急降下(フリーフォール)した。なぜ誰も、この危機の到来を予測できず、その悪化も防げなかったのか。果たしてわれわれはこの危機から、いつ、いかなる方策によって回復し、再び繁栄への道を歩むことができるのか?ノーベル賞経済学者スティグリッツが、経済再生の処方箋と、新しい資本主義秩序を提示する。

登録情報

  • 単行本: 415ページ
  • 出版社: 徳間書店 (2010/2/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4198629137
  • ISBN-13: 978-4198629137
  • 発売日: 2010/2/19
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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By FreshAir 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
「金融システムの失敗は、経済システム全般の失敗の象徴であり、経済システムの失敗は、根深い社会問題の存在を示唆しているのだ」。

2008年にアメリカで発生した世界金融危機の原因を徹底追及し、今後の世界経済のあり方について論じている本。著者はノーベル賞受賞の経済学者。

前半はサブプライムローン問題に端を発した今回の金融危機の徹底分析。FRB、銀行、そしてアメリカ政府を、これでもかこれでもかと、例を挙げながら批判している。規制緩和が銀行経営に対して収益拡大のために突っ走る方向へ舵を切る誤ったインセンティブを生んだこと。献金を通じた議会と金融業界の癒着。ウォール街クラブのメンバーを優先した救済策。手数料収入に目がくらみデリバティブ商品の多くが都合のいい前提で計算されて運用されていた。独禁法の空洞化。大きすぎて潰せなくなった銀行は大きすぎて管理のいきわたらない組織になってしまっている。相変わらず高い役員報酬。「アメリカの金融システムは、貧しい人々を搾取する方法はすぐに考えついたが、貧しい人々の役に立つ方法を考案する能力はなかった」と手厳しい。

後半では、世界経済やIMFの役割、さらには経済学理論全体にまで範囲を広げ、ミルトン・フリードマンの新自由主義や、効率化市場仮説についての反論に頁を費やしている。「国家の役割を小さくしようという見当違いの試みは、(政府の多額の公的資金投入で)ニューディール政策の時代でさえ予想もつかなかったほど、政府が大きな役割を果たすという結果をもたらした」というのは皮肉が利いている。

気持ちいいくらい主張は一貫していて明快だ。政府は間違うことがあるが、市場もまた間違うものだと主張。政府主導に偏りすぎるのも市場主導に偏りすぎるのも適切ではなく、両者のバランスをとって規制と透明性を確保した仕組みを築くことが重要。そして、今回の危機は新しい金融システムを生むための機会でもあり、これをつかみ損ねてはならないと強調している。

ただ、特に前半部分はちょっと冗長に思われる。また、既に少し古い本なので、その後発生したヨーロッパ通貨危機については触れられていない。
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By kurosekine VINE™ メンバー
形式:単行本
新ケインズ派のノーベル賞経済学賞受賞学者のジョセフ・スティグリツ教授は、アメリカ住宅バブルを生成させたマネタリスト・新自由経済学者たちはもちろん、経済政策が中途半端だ、としてオバマ大統領までも「徹底批判」しています。
スティグリッツ氏の凄いところはアメリカ経済立て直しのための数々の提言を具体的、かつ実現可能な範囲で述べてることです。その一例。

アメリカの住宅ローンルールは「ノンリコース型」で、債務金額に縛られず債務超過が発生すれば住宅差し押さえを受ければ債務は免除されます。日本や欧州の住宅ローンは、これと違い債務金額は破産しない限り最後まで返済する義務のある「リコース型」です。
いわばアメリカでは、借り手の義務が甘く設定され、今回のような「債務超過」が多発する金融危機では、金融機関の負担がより重くなるのです。

はじめから完全返済の可能性の低いサブプライムローン利用者の多くは差し押さえにあっているわけですのでこれは当然とも思えますが、普通の頭金ありの住宅ローン利用者までもが、金融危機後の不況による減収などでローンの支払いに困っている例が多く、差し押さえに合う例も多発して、住宅価格ますます下がっているのです。

ノンリコース型はリコース型に比べると借り手にとって有利な商品ですから「リコース型+オプション」と考えられます。
スティグリッツ氏の提案は、ローンの支払いに困った借り手はまず「ノンリコースをリコース」に切り替え「オプション価値」を元本返済に充てるというものです。
さらにここからが新ケインズ経済学の真髄の一つです。
政府は、借り手に利子補給か官製低利ローンを設立して、まず何とか差し押さえを免れ、ローンを返せるように返済金を圧縮する制度を作るべきというのです。
通常ローンの返済率が高まれば、危機解消の第一歩となるわけです。

これは借り手と貸し手・金融機関にとって「ウィンウィン」の関係となります。
公費の使い方に不公平性は残るものの、金融機関への直接投入よりはリスクはすくないはずです。ローンの借り手に余裕が出れば、安心感の回復〜消費拡大にもつながり相当な「乗数効果」が期待できます。
バブルにまみれた金融機関は現在のところ全く信用できません。
それよりも多くのアメリカ国民、つまりローンを返済する意思の普通の人たちの方がよほど信用できるわけです。
アメリカでは最近、格差を不満に思う若者たちのデモも起きてるからこそ同提案は意味があります。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本もやはり、前半200ページはFRB(連邦準備制度理事会)への批判と、愚痴であった。というか、現理事長のバーナキンと前理事長のアラン・グリーンスパンへの批判である。
これはスティグリッツ特有のもので、彼も副理事長だった時代があるためなのだが、相変わらずだと思う。

しかし、この書籍を読むに彼の専攻がどちらかといえばマクロ経済学なのだなと思うし、それこそドミノ倒しのような波及が起こったから、ドミノ倒し的な処置が必要だというのも理解は出来るが、事はそれだけではないはずだ。

全10章から成り立つこの書籍のうち第7章まではおさらいである。リーマンショックに至りその後の頂けない処置のおさらいであった。

そして、重要なのが8章以降のスティグリッツ的処方箋である。彼はケインズ派であるため、資本主義と自由の著者ミルトン・フリードマンを否定している。この手の新宗教は誤った経済政策を提供するであろうと。また、アメリカ型の失敗を目の当たりにした途上国が消極的な施策に出る恐れもあり、それは大きなミスを誘発するであろうとも予言している。つまり、グローバリゼーションのなかでグローバルな回復とは何をさすのかを今一度見つめ直せと指示しているのだ。

かといって、彼は共産主義者ではないので、カール・マルクスを信じ過ぎてはいないし、古い共産主義の復活が起こるとも言っていない。(むしろ起こらないと予言している)
さらにはこのように語っている。

「しかし、長期的に世界の繁栄を維持できるかどうかは、経済というものの働きへの理解を深められるかどうかにかかっている。そして、それには経済だけでなく、経済学の改革も求められるだろう。」<p333 第8章 グローバルな回復からグローバルな繁栄へ>

すなわち、スティグリッツは現在の経済を動かしている人々の知識へ警鐘をならしており、我々自身へのイノベーションを求めていると考えられる。

更には、人材という希少な資源の不適切な割当という項目でこのように述べている。

「しかし、金融部門の暴走がもたらした真のコストは、それよりもずっと大きなものだったのかもしれない。暴走は、最も希少な資源、人材の割当をも誤らせたのだ。私は、最も優秀な学生達が大挙して金融業界へと進むのを見送ってきた。彼らは巨額の報酬に背を向ける事が出来なかったのだ。」<p386 第10章 新しい社会に向かって>

本件について、人材流出論へ発展させた記事はあまり読まない。確かにそうかもしれない。本来の金融のあり方から逸脱していたのかもしれない。

このように、この書籍は前半の事象を理解している方は後半だけ読んでも十分であるが、この予言は大概あたっていると私は思う。
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