1000円と安かったので、第三帝国の兵の資質との関連があればと思って読みました。そのあたりはあまりつかめませんでしたが、収穫はフリードリヒ一世、および二世(大王)の組織に対する考え方の現代性でした。
プロイセンにとって列強を敵に回した7年戦争を戦い抜くことが、これほど困難なことであったのかというのは世界史の授業ではわからなかった事でした。人口500万に満たない国が10万から20万の陸軍を擁し、7年戦争の戦死者は18万、これに負傷者、脱走兵、捕虜を加えると数字の上では何度も陸軍が全滅していることになり、これほどの損害を蒙っても国王として戦争を継続できたという事実が示されていますがこれは本当にすごいことですね。
脱走を防ぐための野蛮なまでの規律や外国人兵の問題、徴兵区に基づく特別な徴兵制度などは組織の根本のスタイルであり、強烈な打撃力を集中して与え続ける斜行戦術は、実施に鉄の規律を必要としたが、そのことが下位の指揮官の柔軟性と積極性を奪い硬直化しばらばらになることもあったなどとあると、まったく現代のわれわれの組織論と同じ本質の議論がされていたことがわかり面白い。
なお、有名な巨人兵についての事実関係もフリードリヒ一世もわかっているようで愚行もするということがわかって、人間の面白さを感じます。