著者の一人、森村泰昌さんがいみじくも最初のページに書いていらっしゃいます。
「フリーダの絵については、彼女自身の人生抜きに語れないところもあります。でもね、えらい苦労しはったんやなあと人物だけを見てもしょうがない。苦労したらいい絵が描けるわけではないし、苦労しなくてもいい絵を描く人はたくさんいます。」(こんな語り口でとても読みやすい本でもあります。)
本当にそのとおりです。とくにフリーダの場合、その数奇で情熱的な人生にどうしても目が行ってしまいます。本書は美術書としては小型ですが、印刷がたいへん美しく図版が豊富です。ぜひ、フリーダの人生とともに、彼女の絵画に触れてください。そうすることで、フリーダの歩んだ道をより深く理解できると思います。
夢と現実が渾然一体となったメキシコの風土。「夢(非現実)」を描いているのではない。自分にとっての「現実」だ。というフリーダの絵画です。自画像が圧倒的に多いフリーダですが、植物画も多く描いています。私は彼女の遺作『生命万歳』というスイカの絵がとても好きです。
フリーダの『青い家』については、「建築探偵」の藤森輝信さんが書かれています。