笑いあり涙ありのまさに有川作品の王道をゆくストーリーです。
こんなに上手くゆくわけないとか、周りがいい人過ぎるとか、
短期間で性格変わり過ぎ...とかとか
突っつきたい視点はままありますが『水戸黄門』的お約束と認めれば素直に楽しめます。
ましてこんな暗澹とした時代にここまで希望がもてるファンタジーはむしろ貴重かとも思います。
反面、リアルでない..という指摘もまさにそのとうりで
特に身近に長期鬱病の身内をもつ自分としては何かちがうなぁ...と確かに思いもしましたが
小説に必ずしもそこまでのリアルさが必要かといえばそうとも限らず
基本的対応マニュアルを押さえているこの作品はまず合格といえます。
『三匹のおっさん』はおっさんの怪傑ぶりが若干鼻につきましたが
今回の現場のおっさんたちは控えた脇役でイイ味だしてたと思います。
唯一、もっともリアルだったのが主人公の父親で
この父親が息子の「不採用の履歴書検分」をするくだりがなかなか良かった。
(こういう夫、もしくは父親は)絶対いる、いる!とおもわずつぶやきました。
そうしてこういう人の妻は往々に精神のバランスを崩しやすいのも事実です。
余談ながら...