若手研究者が共同で執筆した本だが、現在進行形のホットな
問題の経済学的分析にトライしている。
といって、決して難解な本ではなく、主張はとても明快。
「一時的には著作権法の強化も含めてさまざまな形でコピー
を制限する動きは出てくるものの、中長期的には、ユーザー
間のコピーが容易になっていく方向性はとめられないとみる
ことができます。あるいは、ある程度はせき止められる場合
があるとしても、それを前提にビジネスモデルや社会のあり
方を考えていくことは、あまり得策ではない」
というもの。
また、コンテンツ業界の歴史を振り返って(映画の場合:演劇
→映画→テレビ→ビデオ→DVD、音楽の場合:レコード→ラジ
オ→テープレコーダー→CD→iPod)、コピーを制限するのでは
なく、容認することで業界が発展したというのも、説得力を高
めるのに成功している。
著作権に汲々とするテレビ局や著作権者に向けたメッセージだ
が、じゃあどうすれば儲けれられるかという解決策まで示すの
は、親切というか、やりすぎか。
ネット上でもあんまり話題になっていませんが、いい本だと思
います。