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単にフランスの謎を解くだけでなく、日本の現実との対比というか、日本となぜ違うんだろう、というところまで必ず書いているのもサービス満点。例えば政教分離に関して、フランスは「宗教は政治に口を出さない」という側面が強調されるに対して、日本では反対に「政治は宗教に口を出さない」ことが強調されるとして、そのワケを歴史から探っていく。直接の理由とすればフランスではフランス国民となるためには、ルールを受け入れることによってなるのであって、生まれたときから日本人である日本とは違う、と。どちらもルールであり、ルールである以上、必ずしも理想的に守られているわけではなけれども、フランスの場合は教会との闘争に勝った共和派が最終的に権力を握ったことが国民形成の原点であり、日本では織豊時代に形成された単一民族という神話に基づいているという違いがある、と。
前著ではカーなどを紹介しつつ、歴史学がいったいどんなふうに役立つのかということを書いていたけど、『フランス7つの謎』では、現在の謎の答えを歴史の中に求める、という姿勢を貫き、最後には「現在は過去の上にできあがっているから」(p.186)とタネあかしをする。
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