英語と比較すると、フランス語の綴りとその読み方の関係は規則性があると言われ、参考書や教科書ではあっさりと記述され、授業などでもそれほど時間をかけて教えられません。しかし実際のところ、フランス語のつづり字の読み方のルールはかなり複雑なものであり、一年間語学の授業を受けた学生でも相変わらず正確なつづり字の読み方が身についておらず、「英語読み」、「ローマ字読み」でフランス語を読むひとはかなり多いのです。
フランス語らしい発音ができることも重要ですが、その前に正しくつづり字を読むことができなければ、いくら発音がフランス語の音らしくても、まったく相手には通じませんし、フランス語を声に出すことにも臆病になってしまうでしょう。
この本ではつづり字と発音の関係を、合理的にわかりやすく、段階的に説明してある画期的な本です。多くのフランス語学習者は、実際のところ、膨大な学習時間の蓄積のなかで、経験的につづり字の規則性を身体化してきたのですが、この本を読めば、つづり字の読み方のルールを頭で理解したうえで、身につけることができます。初級者はもちろん、フランス語の実力がかなりある人にとっても多くの重要な示唆を提供してくれる内容だと思います。