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フランス文学講義 - 言葉とイメージをめぐる12章 (中公新書)
 
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フランス文学講義 - 言葉とイメージをめぐる12章 (中公新書) [新書]

塚本 昌則
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

'物語を〈見る〉とは、どういうことか。ルソーからボードレール、プルーストまで…書き手と読み手をつなぐイメージを探る十二章。

内容(「BOOK」データベースより)

近代小説は19世紀以来、「(かけがえのない)個人」に焦点を当てて発達してきた。物語の主人公が、神や王から、ありふれた個人に替わる時、イメージこそが物語の書き手と読み手をつなぐために必須のものとなったのだ。本書は、文学とイメージのかかわりを意識的に追求してきたフランス近代文学を素材に、私たちが物語を通して「見ている」ものは何か、そして書かれているものは何かを考えるものである。

登録情報

  • 新書: 240ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2012/1/24)
  • ISBN-10: 4121021487
  • ISBN-13: 978-4121021489
  • 発売日: 2012/1/24
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
フランス近代文学の「まなざし」をめぐるエッセイ。各章ごとに
一人の作家を取り上げ、主人公が世界に投げかける視線が、19〜20
世紀の間にいかに変容していったかを考察している。

弾丸の飛び交う戦場で、主人公ファブリスの視野がとらえる飛び散る土や
泥にたまる血を、ありのままにとらえるスタンダールのまなざし。舞台のうえ
ではなく、観客の側を見つめ、そこに階層や職業といった「個」をはく奪
された人間の生理的反応を読み取るゾラのまなざし。ブレてピンボケした
糸杉の写真に、撮影者であり今は亡き妻の呼吸の痕跡を読み取ろうとする
(写真は星明りのもとで15分露出して撮影したものであるため、喘息の妻が
胸元で固定したときのかすかなブレが、写真上のボケとなって表れたのだ!)、
ジャック・ルボーのまなざし。

そのありようは多種多様だ。だが、20世紀にかけての大きな流れとして、焦点は
「世界をどのように見るか」から「見るという行為は何か」というメタ・フィ
ジカルな方向へと発展してきたことが、本書を読むとわかる(ヴァレリーはその
典型だろう)。こうした「まなざし」を解体する行為の行き着く果てにあるのは、
もはや何も書くことができない「文学の終焉」にほかならない。

まなざしとは、つまりは作家の世界観のことであり、本書はフランス近代文学の
入門書にもなっている。引用が豊富な点もいい。主に12人の作家が取り上げら
れているが、やはり素晴らしいと感じるのはネルヴァルとプルーストだ。特に
プルーストの世界観の独創性や圧倒的な豊かさは、このごく短い1つの章では到底
説明しきれない。プルーストの研究者である著者の、新たな作品を待ちたい。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
題名からは、フランス文学の全体像を扱っているように思えるが、内容は、フランスの近代文学の中で、”個人”がどのように扱われているか、が中心のテーマになっている。
題名に、もう少し、そうした配慮をしても良かったのではないか。
あとがきによれば、この本の構想は、写真を語る言葉が何を表現するのか、ということに対する関心からはじまったという。
それを表現しているのが、第'V部なのだが、それまでの第'U部とのつながりから見ると、明らかに、唐突で、つながっていない感じがする。
作者の構想はわかなくはないが、今ひとつまとまりに欠いた、私的なフランス文学講義になってしまった。
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