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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
歴史を考えるうえでの入門として,
By tomi (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: フランス史10講 (岩波新書) (新書)
「決して大きな概説書の縮刷版などではなく、むしろ著者それぞれの歴史の見方・捉え方が強くにじみ出た通史」と、本書のあとがきにありまして、これはまったくそのとおりだと思います。 本書は「斬新な通史」と銘打っていますが、それでも多少の誤解を生む大きな癖があります。 本書は古代ローマ時代からポスト・ゴーリズムの現代まで網羅しているにも関わらず、 ひとつの事柄にまったく焦点を絞って全体を綴っています。 それは「フランス革命と近代フランス」に尽きるのではないでしょうか。 これは著者の柴田三千雄氏がフランス革命の専門家であることにも通じることで、 本書はフランス革命が起こった理由を、「ブルジョワの特権に対する反発」という単純な理由に帰することを止め、 貴族・ブルジョワ・民衆が、ポスト絶対王政のあるべき政治の姿を求めて、複雑で長い闘争を起こしたうえ、 「共和主義」という結果になんとか落ち着き、それが近代国家となったフランスに何をもたらしているかを考察しています。 フランス革命の何たるかを知るには、まずその前の絶対王政を知る必要があるでしょう。 絶対王政を知るには、その前の中世フランス王政を知っておいたほうがより理解できるはずです。 そういうわけで、本書は革命勃発までの長いプロセスを辿るために結果的に「通史」となっているまでで、 ガリア人もナポレオンもド・ゴールもすべては「フランス革命と共和主義」という概念を説明するうえでの前菜というか、単なる付属物でしかありません。 この本がたんなるフランス革命史じゃないところが通史たる所以で、革命をフランス史の全体の枠組みの中に位置づけ(さらにいえばヨーロッパ地域世界の中に位置づけ)、 革命からフランス史全体を理解する、あるいはフランス史全体から革命を理解するといった具合に、歴史の連綿と続くさまにフランス革命を有機的に結びつけた、といったら大げさでしょうか。あくまでも入門レベルですから。 例えるなら本書は高校教師の「世界史B」ではなく、大学の教官の講義です。 革命があった、憲法が制定された、こういう思想があった、こういう人が活躍した、そういう世界史の知識がある人が、「じゃあフランス革命っていったいなんなの?」と考えるための入門書です。 世界史あるいはより概説的なフランス入門史を知りたい方は、別の本を当たったほうがよいと思います。 知識の暗記にある「世界史」を卒業し、より高みに立って歴史を考察する「歴史学」というものを学ぼうとするうえで、本書はひとつの入門にあたるのではないでしょうか。
25 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
読みやすい通史。,
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レビュー対象商品: フランス史10講 (岩波新書) (新書)
フランス史10講というタイトルなので、フランス史の中から著者が10のエピソードを選んで解説した一冊と思い読んだところ、実際はフランス史入門の通史でした。類書は多くあるが新書で手軽に読める本です。各講の冒頭に年表があり、その講が扱う時代が分かる構成になっている。入門書なので図版がもう少し多いほうが良いとは思う。巻末に参考文献が紹介されているのには好感が持てた。 ただし、通史なので特定の時代を深く知りたい人には向かない一冊です。星4つとしたのは書名から本の中身が通史と判断できない点です。
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
フランスの歴史について予備知識がないと厳しい,
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レビュー対象商品: フランス史10講 (岩波新書) (新書)
新書一冊で通史を解説しているので、次々にいろいろな事件を挙げていくスタイルになっている。フランスの歴史について雑多な知識が既にあれば全体像を把握できて面白いが、そうでないと読み進むのは難しいと思う。 近代以降の講ではマルクス主義史観に基づいた見方やフランス共産党の役割に触れているところが多い。
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