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この新書の狙いは、そんじょそこらフランス案内ではなく、歴史的、思想的な背景を中心にしてフランスについてのガイドブックにしようということにあります。
例えば、「主権」概念は、14世紀から15世紀まで続いた「百年戦争」で、イングランドとフランスの複雑な主従関係を清算しようという動きを背景に生まれてきた概念であるとか、フランス語の成り立ちについての歴史や、文章語と会話文の隔たりの大きさについての現状が、面白おかしく描かれています。
著者である篠沢先生の専攻するフランス文学を軸として話が展開されているので、文学の分からない人にはちょっと難しいかもしれませんが!、注で色々補ってくださっているので、フランスを知りたい人には御一読をお勧めいたします。
こうした性質から、時には専門的な話が展開されることになるが、そこは筆者のパーソナリティあふれる記述と各所にちりばめられた豆知識のコーナーが緩和してくれているので非常に良いバランスの取れた1冊と言える。
ただ、本書は筆者の専門分野が「文学」ということから窺い知れるように、「人文学」的側面からのアプローチによるところが多いので、本書をベースに各専門分野の書を読み進めていけば、深い知識を得られることは間違いないでしょう。
また、旅行者にとっても行く前に一読しておけば充実した旅行になると思います。
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