私は、フランシス・ベイコンの作品をひとつかふたつしか知らないのだが、それでもこのドラマに満ちた伝記を楽しんで読むことが出来た。
芸術家としての作品作りの話よりは、一人のゲイの男性としての苦悩についての記述が多いので、彼がどのようにして作品を生み出したかとかを詳しく知るには向かないかもしれないが、彼の自由奔放な生き方はそれを記述するだけでドラマになり得るのがすごい。
ひとつ難があるとしたら、目録(というか彼の代表作品のサンプル)が限られているため、話の中で説明されている作品のイメージがわかりづらかった点。文章で詳しく雰囲気を伝えてはいるのだが、やはり実際の絵を見ながら読めた方がずっと理解が深まったと思う。