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16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文学史上もっとも美しい孤独,
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レビュー対象商品: フランケンシュタイン (角川文庫) (文庫)
未読のかたのなかには、フランケンシュタインという名が怪物の名だと思っているかたもいるかもしれません。でもフランケンシュタインというのはじっさいは、怪物を生み出した科学者の名なのです。怪物には名まえさえありません。それがこの作品の哀感をより高めています。 死体を繋ぎあわせて作られた名もなき怪物。 彼は人間としての愛情や感受性を持っていますが、その醜い容貌のために誰からも受け入れられることがありません。愛情や親切で人々に接しようと必死の努力をしますが、けっきょくは人々に迫害され、恐れられる存在としか扱われないのです。 彼の心は、生みの親である科学者フランケンシュタインへの復讐に向かいます。生みの親フランケンシュタインに尊敬と愛情を抱きながらも、復讐せずにはおれないという自己矛盾を抱えたまま。 孤独という概念を煮詰め、不要な混濁物を排し、高い純度で結晶化した文学作品。それがこの「フランケンシュタイン」です。
18 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
翻訳には疑問符をいくつもつけたくなった,
By
レビュー対象商品: フランケンシュタイン (角川文庫) (文庫)
日本語で読める『フランケンシュタイン』のうち、本書は出版年月日が1994年と最も新しく、しかも改訂版 とわざわざ銘打っていたので手にしましたが、一体この翻訳は何でしょうか。あまりにも日本語が古めかしく、読みにくいことはなはだしいのです。 「微恙(びよう)などはふっとばしてしまうだろう」(59頁) 「少しの偏頗(へんぱ)もない」(93頁) 「感情が震盪(しんとう)された」(105頁) といった具合。それぞれ「病(やまい)」「かたより」「震えた」とすれば十分ではないでしょうか。 少なくとも1994年に出版する翻訳物にこうした大時代な表現がふさわしいとは思えません。 そもそも『フランケンシュタイン』となれば若い読者が手にする確率が高いでしょう。 なぜこれほど難解な表現に満ちた翻訳に仕上げようと出版社が判断したのか、首をかしげます。 さらにこの翻訳家は漢字の使い方に誤りがあります。 「あわれみの対照」(84頁)は「対象」、 「私を尋ねてくださいまして」(103頁)は「訪ねて」のそれぞれ誤りでしょう。 本当にこれを平成の世に改訂版として出版したのでしょうか。 残念ながら途中で読書の息が続かなくなりましたので、東京創元社から森下弓子訳で1984年に出された『フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))』に乗り換えることにします。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
生まれたことの苦しみ,
By カスタマー
レビュー対象商品: フランケンシュタイン (フォア文庫) (文庫)
「フランケンシュタイン」と聞いてあまりいいイメージはありませんでした。原作が、こんなに悲しくて、人間の底知れぬ苦しみが描かれている作品だと初めて知りました。なぜ生み出したのかというフランケンシュタインの嘆きが痛いほど伝わる作品です。また、生んだ者の苦しみも強く感じます。女性が書いた作品だからこそ醜い姿の中にある繊細な心の苦しみを表現できたんだと感じました。
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