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21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
れっきとした文学作品,
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レビュー対象商品: フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1)) (文庫)
メアリ・シェリーによる『フランケンシュタイン』は正確には『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』という題名です。これには以下のような意味があります。プロメテウスとはギリシアにおける神であり、人間に火を教えたかどで主神ゼウスによって縛められ、生きながらにして鳥にその体を啄ばまれることとなった者です。無力なはずの人間に本来神にしか用い得ない「火」を授けたことは、人間を神にとっての脅威とした恐るべき所業だったのです。 つまり、ヴィクター・フランケンシュタイン(しばしば指摘されますが、フランケンシュタインは怪物を生み出した博士の名前で、怪物には名はありません)は宗教的に禁忌であった人間の創造を行った点で、現代(といっても今から二百年近く前ですが)において古のプロメテウスと似た役割を担ったということです。そんな彼の運命は哀しく、愛する者を失い苦悩にさいなまれ、罰というにはあまりに過酷な経験をすることになります。 フランケンシュタインの名を一気に有名にしたアメリカ映画の影響で「造られた者の哀しみ」ばかりが押し出されますが、前述のとおりこの小説は「造った者の哀しみ」の方がより強烈に描かれています。 また、19世紀前半に書かれたこの小説は手紙形式で、まさに小説の見本と言える作品のため、怪奇小説のみならず小説の技巧を学ぶ際にもしばしば言及される作品でもあります。若干読みにくいかもしれませんが、怪物の台詞(寡黙な印象がありますがけっこう饒舌です)は孤独の悲哀と絶望とに満ちており、多分に見る価値があります。気になった方はぜひ読んでみてください。
19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
フランケンシュタイン,
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レビュー対象商品: フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1)) (文庫)
新しい生命の創造という神の領域に挑戦したフランケンシュタイン博士と生み出されてしまった生命の葛藤と悲しみにあふれた作品である。フランケンシュタインというととかくホラー映画を思い浮かべてしまうが、その原点となったこの作品にはホラー的色彩よりも全編を通じて語られる苦悩と悲しみが色濃く最後には涙してしまうような作品になっている。ホラー好きな方には物足りないかも知らないが、ひとつのヒューマンドラマとして読んでいただきたい一冊である。
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
孤独なる者の物語,
By うーやん (大阪府岸和田市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1)) (文庫)
これは孤独なる者の物語であって、怪物小説ではない。天才的頭脳を持ちながら、『怪物』を造ってしまったフランケンシュタイン博士。 その醜い容姿の為、誰からも愛されず、自分がいかに人を愛そうにも、それに他人が応えてくれない『怪物』。 そして、この物語の聞き手であるウォルトンも、孤独な面を感じる。 フランケンシュタイン博士に愛されたいが、拒否された怪物が徐々に心までも怪物になっていくが、それは哀しいまでの純粋に孤独で、愛を求めていた心…… デ・ニーロの映画で、「愛も無いのに何故作った?」のキャッチコピー。 これはまさしくこの物語の核心を突く言葉でしょう。 怪物の孤独が、胸に突き刺さる古典的名作です。
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