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フランケンシュタイン野望 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-12)
 
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フランケンシュタイン野望 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-12) [文庫]

ディーン・クーンツ , 奥村 章子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

天才科学者フランケンシュタインによって創造された怪物は、現在まで生き延び、デュカリオンと名乗っていた。一方、フランケンシュタインも命を長らえ、ヴィクター・ヘリオスの偽名のもと、人造人間である新人種による世界征服を企み、ニューオリンズで研究を進めていた。だが、そこで凄惨な連続殺人が発生、デュカリオン、ヴィクター、刑事カースンとマイクルの運命が交錯する。巨匠が入魂の筆致で描く新シリーズ、開幕!

内容(「BOOK」データベースより)

天才科学者フランケンシュタインによって創造された怪物は、現在まで生き延び、デュカリオンと名乗っていた。一方、フランケンシュタインも命を長らえ、ヴィクター・ヘリオスの偽名のもと、人造人間である新人種による世界征服を企み、ニューオリンズで研究を進めていた。だが、そこで凄惨な連続殺人が発生、デュカリオン、ヴィクター、刑事カースンとマイクルの運命が交錯する。巨匠が入魂の筆致で描く新シリーズ、開幕。

登録情報

  • 文庫: 494ページ
  • 出版社: 早川書房 (2011/2/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4150412332
  • ISBN-13: 978-4150412333
  • 発売日: 2011/2/18
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 139,556位 (本のベストセラーを見る)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 樽井 トップ500レビュアー
 タイトル通り、フランケンシュタインを軸にした物語なんですが、、、、たぶん皆さんが思うようなゴシックホラー色の強い本ではありません。フランケンシュタインを作ったヴィクター・ヘリオスのマッドサイエンティストぶりが前面に出てきた、SF作品といったほうがいいような物語です。リーダビリティーもかなり高い本で面白かったので、ちょっと詳しくご紹介致します。
 舞台は現在。チベットの僧院から始まります。 
 デュカリオンと名乗るごく大柄な人物が僧院の中のごく一人の僧以外とは出会わない隠遁生活をしているところに、一通の手紙が送られてきます。その手紙に添えられていたのはアメリカはニューオリンズの新聞に移ったとある人物の写真。それこそは、200年前に死んだと思われていたヴィクターの写真であり、それを見たデュカリオンことフランケンシュタインは身体を雷に打たれたように震わせ、彼の地へと旅たちます。
 その頃、ニューオリンズでは猟奇的な連続殺人事件が発生していました。若い女性を殺し、身体の部分部分を切り取っていく「外科医」と呼ばれる連続殺人鬼が街を恐怖のドン底に突き落としていました。その事件を担当している二人の刑事、カースンとマイケルが一応の主人公になりますが、彼らはその連続殺人事件の新たな被害者と思われる人物の解剖所見を検死医から聞かされ、非常に驚きます。
 なんと被害者の身体には、心臓が二つあり、いくつかの臓器は人間にはないものがついているというのです。つまり死体は普通の人間ではないというのです。実はこの被害者こそは、200年前からしぶとく生き残り、研究を繰り返し続けていたヴィクターの生み出した新人類の一人だったのですが、二人にはそんなことはわかりません。ヴィクターは、この200年の間に研究をおしすすめ、人間より強力で身体機能も優れた新人類を大量に生産しており、いずれは彼らを現生人類と入れ替える計画を着々と実行中だったのです。彼らは、一般人に紛れ、政治家になり、商人になり、神父になり、と人間社会に既にずいぶんと根を張っていたのです。また、ヴィクターはそうして人類を入れ替えていくだけでなく、色々なニュータイプとも呼ぶべき人造人間を日夜実験により作り出していたのです。
 この事件をきっかけに、カースンとマイケルはデュカリオンと出会い、新人類の存在を知るのですが、、、、お話は、次巻以降に続いていきます。そして、ただ続くだけでなく、結構この物語はいろいろなテーマをモザイクのように突っ込んでいるので、群像劇のようになっていくのではないかと広がりを期待させる出来になっています。
 例えば、カースンの弟は自閉症の少年なのですが、彼に対して何故か運命的なものを感じてヴィクターのもとから逃亡する少年は、彼自身が人工的に自閉症にされた新人類ですが、彼の内面の葛藤がどうなってくのかというテーマも興味深いですし、先ほどちらりと話した神父である新人類は、自分が人工的に作られた存在で神などを信じていないし軽蔑していたはずなのに、いつしか信仰心のようなものをもっていたり魂を感じたりして悩みます。またヴィクターの妻として作られたエリカという女性は、自分が旧人類に対して、芸術に対して心が動くのをやめられずついにはプログラミング的には絶対にありえない創造主への反抗を起こします。
 こんな風にいくつかのテーマが各キャラクターにわりふられているこの物語はなかなかに先が楽しみです。ふつうフランケンシュタインものというと、愚鈍な怪物や、人工生命体に感情が宿って、、というようなシンプルな物語になりがちなのですが、いろいろなSF作品のガジェットやエッセンス、そしてそれ一本で作品を作れるようなネタを惜しげもなくあれこれ投入しているこの作品は非常に贅沢な作りをしていると思います。
 また、それと同時に一つの場面場面ごとに短い章立てがなされているので、他のクーンツ作品と比べても非常にリーダビリティーがよく、映像が頭に浮かぶよう描き方のせいもあって、すんなりと作品世界を楽しめます。
 続編がどれくらいのペースで出るのかがちよっと不明ですが、「トワイライト」のようにいいペースで続きが出ればブームになるかも知れません。それくらい面白いです。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By いせむし トップ500レビュアー VINE™ メンバー
構想の大きな作品です。
本作は、長い長い長編の、
ほんの冒頭といったところ。

クーンツは70〜80年代のホラーよりの作品から、
徐々にSF的な物語へ作風が変わってきていますが、
本作はそのSFタッチに加えて、
クーンツの得意とする伝奇的な色合いがたっぷり。

フランケンシュタインの物語をエピソードの中心に据えて、
時間を縦横無尽に駆け抜ける、
壮大なストーリーです。
この設定荒唐無稽と取るか、
エンターテイメントとして楽しめるかによって、
読後の感想はずいぶん変わりそうです。

ストーリーの行末が全く読めないので、
続編に期待します。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
SF+ハードボイルド+猟奇犯罪捜査+新人種パニック=ハイブリッド・ダーク・ファンタジー・エンタメ

世の中にゾンビが溢れかえる話は数知れず、地球に捨てられた使役宇宙人が刑事になって
連続殺人犯罪を捜査する話もあったし(エイリアン・ネイション)、隠れ魔法使いにこの世の中が支配されている
話もあった。(サンドマンスリム←本書に味わいが良く似ている。)
そして本書は、創造主フランケンシュタイン博士による新人類による世界征服の企て話(らしい)。
まだほんの導入部といった感じだが、200年の間にすでに数多く製作(?)され社会に密かに移植された新人種のなかには、
創造主の意図を逸脱して自我を芽生えさせ、内面に色々な葛藤を抱え始めた一派も派生しており、今回はその一部が
巻き起こす悲劇的事件に、別の猟奇的連続殺人事件と、その捜査に苦悩し奔走する二人の刑事の活躍と、(今後、彼らと
タッグ・チームを結成すると思われる)第一号ヂュカリオンとの出会いを描いた作品。
「フランケンシュタイン」という古典的題名から、古典的スリラーを予想すると完全に足を救われる。スピーディな場面転換が多用され
実に映画的な、あるいはTVゲーム的というか、ステージをクリアーする事の積み重ねで、少しづつ先の展開が読める構成。
第一号デュカリオンにしても、首にでかいボルトを打ち込んだ心優しいが、もっさりとしか動けない化物という我々のイメージにある
怪物から、超高速で移動し、重力の全てを理解し、お洒落タトツーを施したより現代的なマーベル・コミック的ダーク・ヒーローに
変貌している。(こういうヒーローはマーベルに多い。←ダーク・マン、ウイズリー・スナイプスの亜種バンパイアもこのカテゴリー)

次回以降は、この第一号チームとフランケンシュタイン一派との対決を軸にして、そこに今回お披露目のあった超能力機能付新人種も
出番を与えられそうで、さらには自然的自我内蔵派も更なる知的探求の為の事件を引き起こしそうで、本当に面白い
ダーク・ファンタジーに発展するのは ”これからだ”と言う期待を大いに抱かしてくれる弟一作でした。
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