非常に示唆に富んだ本です。
(反フラット化のイスラム世界についてのくだりなんて、目からウロコでした。)
示唆の中から、若い日本人が認識すべきことを独断と偏見で選ぶなら…、
'@グローバルな競争(フラットな世界)はすぐそこまで来ている。
⇒これについては日本は英語圏でないので、すぐに当てはまるかは微妙ですが、
高付加価値な労働についてもいずれ競争に巻き込まれていくと思います。
資源の無い日本の活路はやはり高度な知的生産国家しかないと思うのですが、
現在の理系離れや教育水準の低下、少子化傾向で目標を達成できるのか…。
'A個人の知が競争の差別化要因となり、個人の知は教育によって育成される。
⇒これについて現在の日本は非常に憂慮すべき事態であると考えられます。
テクノロジーによるイノベーションのみが競争であるとは思いたくないですが、
経済発展を遂げる国は学生の理数系の成績が良い、という統計もあります。
アメリカは他国から優秀な頭脳をひきつける魅力がありますが、日本は…。
'B差別化できない最後のものは「イマジネーション」である。
⇒知のコモディティ化が進むと、あらゆる物は模倣され、コモディティ化する。
しかしながら、最後まで模倣できないことは、知からイノベーションを生み出す
「イマジネーション」、すなわち「独創性」や「考える力」である、と。
これは全く同感です。イマジネーションが生まれるにはどうすればいいか、
という問いにはあいまいにしか答えていませんが…。難しいですしね。
とまぁ、読む人によって大事に感じる箇所が微妙に違ってくると思います。
自分が「コレは大事なんじゃなかろうか」とうすうす思っていたことが
ズドーンと書いてあったので、個人的には非常に嬉しかったです。
(教育とか、イマジネーションこそが差別化要因だ、とか。)
他に普通の読み手としてはどうすることもできませんが、
・フラット化する条件とは何か。
・フラット化した世界で国家が競争力をつけるにはどうすればよいか。
・フラット化した世界に必要なセーフティーネットとはいかなるものか。
・フラット化できる国とそうでない国の決定的な違いは何か。
とか示唆に富んだ記述があります。
非常に勉強になるし、何より視野が広がります。
ホントにおすすめ。