デザインはひとつのスタイルに偏りがちだけど、この本に掲載されている、
ロック、サイケ(もフィルモアとアヴァロン・ボールルームで特徴を分けているマニアックさ)、
ヒップホップ、テクノといった異なったジャンルのデザインをひとつのチームでやっているというから驚いた。
この本を読んでみて、好みとは違っても、違ったカルチャーの手法が盗めるという点は
これからデザインをやっていくうえでかなり刺激になった。
この手のハウツー本をパラ見してもデザイン例で目にとまるものはほとんどない。
デザインの好き嫌いがあるからしょうがないけど、この本はひとつひとつのデザインをかなり作り込んでいる感じがした。
ここが既存の本とはちょっと違うところかな。個人的にはシンポジウムのデザインにグッときた。
内容が堅いものでもデザインが良いと中身にも興味が持てる。このデザインを見て素直にそう思った。
何らかのカルチャーが絡むデザインは、当時を知っていたり、内容に深く関わっていれば、それだけデザインがしやすい。
この本のデザインに説得力があるのは、たぶん監修者らがリアルタイムであるカルチャーを体験していたり、
その歴史に深い知識があるからではないかと思うし、実際、そういう解説文も添えられている。
この本はそれぞれのデザインにアプリケーション・テクニックの解説があるので、操作面でもかなり勉強になる。
サイケの文字のくねらせ方やパンクのノイジーな文字の感じなど、今までやりたかったけど、
できなかったことが知れたのにはかなり感動した。
高い授業料を払ってデザイン学校に行ったけれど、この本のほうがなんかタメになった気がした。