公開時はさほど話題にならず、公開館数も決して多くはなかったと記憶しています。実際、私の家の近隣にはシネコンが4カ所ありますが、1カ所もかかっていませんでした。
信じられません。
出演している日本人にとっての馴染みの俳優がジャン・レノくらいだからでしょうか?理由はよくわかりませんが、もっと大々的に公開されてもよかったのではと強く感じる、戦下の若者の青春を描いた堂々たる大作です。
第一次世界大戦、アメリカが未だ参戦していない状況下で、志願兵としてフランスに赴く若者たち。彼らが参戦する理由は失業、英雄になるため、父親に半ば強制的に、差別意識無く自分を受け入れてくれたフランスの力になるためなど様々です。奇をてらわぬ正攻法の演出が、彼らのみならず周りの登場人物までとても印象深く、魅力的にみせています。(悪態をつきながら彼らを見守る先輩パイロットの存在感が素晴らしい!)
そして何より、ドイツ空軍との空中戦の迫力は特筆すべきものです。かなりの部分はCGなのでしょうが、煙を引いて弾道が幾本も空中に描かれる様は思わず手に汗握る程です。ジェット機ならぬプロペラ機のスピード感というものが最近の映画としてはある意味新鮮で、映画館で観たらさぞかしすごい臨場感だったでしょう。
黒人を見下していた白人パイロットが戦場での体験を経て心を通わせたり、被弾したため恐慌に陥りずっと飛行機を操縦できなくなっていた同僚がいざというとき助けに馳せ参じたりといった予定調和的な部分があり、また最近の戦争映画には珍しく厭戦的な視点が薄いため、「軽すぎる」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。でも、こういう少し熱い気持ちになれる、ヒロイックな映画もたまにはいいのではないでしょうか。