ミラノ在住のカメラマンによるフォト紀行文。
1999年〜2000年にかけて、雑誌「ワールドサッカーマガジン」に連載されたものを単行本化した。
イタリア、ドイツ、ポルトガル、アルゼンチン、ロシア、トルコ、ブラジル、チェコ、中国・・・・。
国々で出会う<普通の人々>のがサッカーと結びついている有り様が、<普通の風景>がサッカーを溶かし込んでいる有り様が、美しく再現されている。
好むと好まざるにかかわらず、政治に、経済に、社会の変動に翻弄され、それでも何がしかの拠り所をサッカーに求める<普通の人々>。
そんな人々が多数存在することで、サッカーとつながった日々の営みは<普通の風景>となり得る。
美しい写真である。
くっきりしたコントラスト、鮮やかな色合いで、<普通の人々>を、<普通の風景>を切り取っている。
漫然と眺めるのでなく、写真の中の人物一人々々の表情を、町並みの家々を、看板一枚々々を、丹念に見て欲しい。
<普通>度合いの素晴しさが感じとれるはず。
W杯は開催できても、この国では滅多にお目にかかれないそんな<普通>を。
書かれている文章は時としてトンデモナイ悪文だったりもするけれど、まぁそれもご愛嬌。
写真を見てるだけで少し癒された気分になれます。