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フットボールの犬―欧羅巴1999‐2009
 
 

フットボールの犬―欧羅巴1999‐2009 [単行本]

宇都宮 徹壱
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

第20回ミズノスポーツライター賞受賞作。

「辺境地、ほっつき歩いて早10年」
マイナー好きにもほどがある!

『犬』=徹壱のヨーロッパでの“ディケイド”、ここに結実。

写真家でありライターである著者が、
10年にわたるヨーロッパサッカー遍歴の旅を記録した渾身の一作。
イギリスやイタリア等の本場はもちろん、フェロー諸島等の辺境地にまで赴き、
現地のサッカー事情やそれをとりまく環境を活写する。
現地の熱気を伝えるカラー写真も満載。

【目次】
「フットボールの犬」とは何か?
VOL.1 死者を巡る物語 スコットランド
VOL.2 エメラルドの島にて アイルランド
VOL.3 黒いポーランド人 ポーランド
VOL.4 大空位時代 ユーゴスラヴィア
VOL.5 ペルソナリタ イタリア
VOL.6 美しき未来へ オランダ
VOL.7 羊の島に生まれて フェロー諸島
VOL.8 バルティックカップ エストニア
VOL.9 テロとの共存 トルコ
VOL.10 少年アンドリーの原風景 ウクライナ
VOL.11 天国と地獄の間に スイス/トルコ
VOL.12 今は亡き祖国の記憶 旧DDR
VOL.13 ナントからニュルンベルクへ クロアチア
VOL.14 沈黙の掟 シチリア
VOL.15 島嶼化の風景 マルタ
VOl.16 変わるものと変わらぬもの ロシア
あとがき

内容(「BOOK」データベースより)

「辺境地、ほっつき歩いて早10年」マイナー好きにもほどがある。『犬』=徹壱のヨーロッパでの“ディケイド”ここに結実。

登録情報

  • 単行本: 299ページ
  • 出版社: 東邦出版 (2009/11/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4809408337
  • ISBN-13: 978-4809408335
  • 発売日: 2009/11/1
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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29 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ib_pata VINE™ メンバー
形式:単行本
 地中海に浮かぶ島国であるマルタには、3部制の国内リーグを持っていますが、きちんとスタンドがあるのはナショナルスタジアムの他に2ヵ所しかないそうです。ですから、リーグ戦は1会場で2試合行わざるをえません。だからサポータたちは第1試合の時間が80分を過ぎると、どんな状況であっても横断幕の撤収作業を始め、第2試合のサポーターのためのスペースを開けるそうです。《それぞれのサポーターが、毎週顔を合わせているためか、作業は実にスムースだ》と著者は書いていますが、なんとも抱きしめてあげたくなるような風景です。それと同時に、マルタのサッカーと聞いて、どれだけの日本代表チームのサポーターが、06年6月4日に行われたドイツW杯の前哨戦のことをを思い出せるでしょう(恥ずかしながら、ぼくは忘れていました)。W杯の開幕直前には《マルタをはじめ、ルクセンブルグやリヒテンシュタインといったミニ国家の代表チームが、出場国の調整相手としてドイツの地に招かれ、自分たちの役割を精いっぱい果たしていたのである。しかし試合が終われば、彼らのことを顧みる者など誰もいなかっただろう》と著者は書きます。

 アイルランドの話も素晴らしい。北アルランドのデリー・シティFCは1972年に「血の日曜日事件」によって活動停止を余儀なくされます。プロテスタントのチームが一斉に対戦拒否をしたためです。しかし、それから11年後、U2のSunday Bloody Sundayが収録されたWarが発売された年に元メンバーたちは、国境を越えたアイルランドリーグへの加盟運動に立ち上がり2年後にクラブは蘇ります。そして89年には新天地でリーグとカップの二冠を達成したというのです。まるでケルトの英雄伝説のようなこのサーガを聞き出したのは、たまたま訪れたスポーツ用品店の店主で、なんと彼はデリー・シティFCのGKでした。もしオープンハートに接することができれば世界はまだ驚きと出会いに満ちている、とも感じました。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
ワールドカップやユーロ以外の欧州のサッカーの話なんて…と思って本を読み始めたが、
最初のスコットランドの話からぐいぐい引き込まれた。
戦争、紛争、プロテスタントとカソリックの代理戦争であるダービーなど、
1999〜2009年の生々しい欧州の時代というものが、著者の丹念な取材によって浮かび上がってくる。
その状況は日本にいては、あまりに情報が少ないものだ。

日韓や日朝などと比べても、遥かに長く歴史の重みのある欧州の国や国同士の対戦。
日本のあちこちに昔から土俵があるように、欧州に古くからあるスタジアムとそこでの試合。

宇都宮さんがイエメンの日本代表アジアカップ予選に取材に行くと聞いて、
あんな危険な地域に…と思ったが、この本に出てくる地域の方が遥かに過激であった。

この本を読んでから、欧州サッカーを、よりずっと背景を思い浮かべながら観れるようになった。
それぞれの国の歴史を背負った代表チームの陰影。
時々読み返していこうと考えています。
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
題名がいい 2010/4/8
By 凱晴 トップ1000レビュアー
形式:単行本
「現地の言葉を理解できず、誰にも省みられず、いつも腹を空かせながら、地を這うような視線でフットボールの匂いがする場所を捜し求めている」からフットボールの犬。いい題名だ。

サッカーを通して各国の文化を垣間見る、また、各国の文化がどのようにサッカーに反映されているかを書いたノンフィクションには、木村元彦の蹴る群れ等があり、そんなに目新しい試みではない。

それでも、この本により強くフットボールの匂いが漂っているのは、視線が市井のレベルまでぐっと下がって、その国のサッカーの日常、わが街のクラブを捉えているからだろう。

「写真家だが、写真だけでは食えないので、モノ書きも兼任している」というのもいい。写真は流石。見るだけで楽しい。また、兼任としているだけに文章に変に力が入っていないので、犬の目線でみたフットボールが素直に伝わってくる気がする。
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