体幅・顔面が広く、眼が大きく脚は太く短い。夜行性で音もなく飛ぶ、そんなフクロウに魅了される本である。最も知られている鳥であり、また最も知られていない鳥でもあるフクロウに序文から最後のページまで魅了される。
学校近くの田園で、少年が瀕死のフクロウに遭遇する。銃か罠か、人間に傷つけられ救いようのない重態で、七転八倒の悶え苦しむ姿を見せずに、フクロウは苦しみに耐えて静かにゆっくりと死を待っている。どうしようもない悲しみの中で、その苦しみを終わらせる為に少年はフクロウを死なせる。
序文であの時のフクロウに対する償いの気持ちでこの作品「フクロウ」を書いたとある。
控えめな学術書のような落ち着きのある表紙に惹かれて、特に鳥類や動物に興味関心がある訳でもないが読みだしたら一気呵成に読み終えた。今まで自分の生活に何の関わりもなかったフクロウに魅せられた。フクロウ、その歴史・文化・生態等々について、ひとつひとつの知識を得て、ぐいぐい引き込まれ楽しく読みました。
ワシミミズクというフクロウは体重3000g、翼を広げると175センチにもなる。サボテンフクロウは40g、体長14センチと小さい。ピカソの絵画「籠の中のフクロウ」、イヌイットのアーチストの「太陽のフクロウ」のリトグラフなど忘れられない印象的な作品を含め、カラーモノクロの図版写真が圧倒的な迫力で多数掲載されているが楽しい。