内容はもちろん、わたしがどうこう言う問題ではなくすばらしい書籍です。いくらでも評者がいますので。
ここでは、翻訳本の編集姿勢として、あまりにも不親切ではないかという点を簡潔に述べます。ほかにレビューがないのが不思議なくらいです。
新潮社のウェブサイトで対応している(?)とはいえ、学術的にしっかりした本書の注(補足や文献リファー)をすべて書籍内でカットしている、というのはどういう理由なのでしょうか? それらにも重要な情報があり、データのリソースがあり、読者が参照すべき内容は多いはずです。しかも本書の読者にはそういう箇所にも関心の深い方は多いのではないでしょうか?
また、同様の対応はしているとはいえ、序章の一部を「編集上の都合」でカットしているというのは、いったいどういう都合なのでしょうか? 意味がわかりません。ウェブで読め、というのは、本を購入した人に対して不親切ではないでしょうか?
わざわざ紙でバインドして販売しているからには、その中で完結しているべきだと思います。ウェブに接続できない読者にはどういった対応をしてくれるのでしょうか。電子書籍ならばリンクしてとばせばよいのかもしれませんが、紙ではウェブにつないでサイトに行くのにも一手間です。書籍としての魅力も落ちてしまいます。せっかく翻訳権をとって日本で紹介してくれる機会だったのにこのような作り方になってしまい、非常に残念です。☆1つにしたいですが、本書は是非読みたいと思うものなので、1つ追加しておきます。