内容紹介
世界の知性がグローバルな問題を読み解く
輸出主導型経済モデルの終わり?―― アジア経済が苦境に陥っている本当の理由
ブライアン・P・クライン ケネス・ニール・クキエル
アジア諸国にとって、「アジアの世紀」と言われていた21世紀がこのような形で始まるのは過酷という他はない。戦後のアジアの工業化は各国のナショナリズムと独立意識を高めたが、その輸出主導型経済モデルは、皮肉にも、かつてなく欧米諸国経済に依存する経済体質を作り出してしまっていた。いまやアジア諸国の経済成長モデルは色褪せている。金融・経済危機が引き起こしたアメリカの消費需要の激減という事態を前に、アジアの製造業も崖から突き落とされてしまった。アジア諸国が貿易不均衡を是正し、国内消費を増大させ、社会のセーフティーネットを整備するなどの抜本的な経済改革を実施しなければ、アジア地域は、長期にわたる低成長から抜け出せなくなる恐れがある
グローバル化のたそがれ?―― アジアからアメリカへの貿易の流れは停滞する マーク・レビンソン
いまやグローバル化の黄金時代は終わりつつあり、アジアからアメリカへの輸出の流れは滞りつつある
ヒラリー・クリントン国務長官が語るスマートパワーとマルチパートナー世界
19世紀型の大国間協調システムはもう通用しないし、20世紀型の勢力均衡モデルもうまくいくはずはない。冷戦時代の封じ込め政策に戻ることもできないし、単独行動主義も機能しない。・・・非国家アクター、個人が問題解決に貢献できるように国単位とは別の対応を試みなければならない。より多くのアクターたちによるより大きな協調を促し、競争の余地を減らしていけば、多極構造から「マルチパートナー世界」へとバランスをシフトさせていくことができる」(H・クリントン)
なぜ国際社会は海賊を退治できないのか―― ウィリアム・キッドからソマリアの海賊まで マックス・ブート
17世紀以降の2世紀にわたって、世界はさまざまな海賊対策を講じてきた。海賊ハンターを雇い、海賊と共謀する役人を一掃し、人々に正義という概念を徹底させようと試みた。海軍軍艦の数を増やし、他国と協力し、海賊が拠点とする港を封鎖して攻撃し、海だけでなく、陸においても、海賊を追い詰め、ついには、海賊の巣窟を占領して解体する作戦をとった。だが憂鬱なことに、現在、こうした歴史的な海賊対策はほとんど実施されていない。
インドを思い描く―― 弱点を優位に変えた国の将来はエドワード・ルース
タリバーンを切り崩して、平和を勝ち取るには―― アフガンの国家和解に向けて フォティニ・クリスティア マイケル・センプル
イランの行動論理を解明する―― イランとの和解を実現する直接交渉を モフセン・M・ミラニ
米ロ関係の歴史的転換は実現するか―― 戦略的パートナーシップを実現させるには ロバート・レグボルド