タイトルの「フォーク」とはfolkではなく、fork、つまり分岐点のこと。この「行く手にある分かれ道」が何を暗示しているのかは、各自英語歌詞と日本語訳とで考えてほしい。サウンド的にはリヴィング・ウィズ・ウォーを彷彿とさせるエレクトリック路線で、スローな曲はM7、9だけ。アコギが聴けるのはそのうちM9のみ。M1からM6までほとんど切れ目を感じさせずに高いテンションを持続して一気に聴かせるのはさすが。
本作はアルバム全体をトータルに捉えるべきで、ガソリン大量消費型自動車文明に厳しい眼を向けた作品と位置づけられるだろう。実際、車や道を歌った曲が多い。添付資料によればニールは最近リンカーン・コンチネンタルを400万円かけてガソリン車からバイオ・ディーゼル車に改造したとのこと。M4がこの改造のことを歌い、私は本作で一番気に入った。人によっては説教臭いと感じるかもしれないが、M3の「歌ってるだけじゃ世の中なんてかわりゃしない」というメッセージとともに、人々の意識をグリーン・ニューディールに向け、その先頭に立とうとするニールの愛すべき硬骨漢ぶりが発揮された作品として、また次々に作品を発表する意欲と質を落とさない創作力に敬意を表して、私は本作を星5個と評価する。