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フォト・リテラシー―報道写真と読む倫理 (中公新書)
 
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フォト・リテラシー―報道写真と読む倫理 (中公新書) [新書]

今橋 映子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

現代社会で日々生まれ、流通し続ける報道写真。一見しただけで見尽くしたような気になり、曖昧な記憶の底に沈んでしまうことも多いだろう。しかしそれらは、写真家のどんな意図で撮影され、誰によって加工され、どのように編集・流布されたのだろうか。本書は、写真の「読み方」を問い直す試みである。作り手の立場だけでなく、見る側の力が問われている今、世界と時代とを思考するための新しい必読書が誕生した。

内容(「BOOK」データベースより)

現代社会で日々生まれ、流通し続ける報道写真。一見しただけで見尽くしたような気になり、曖昧な記憶の底に沈んでしまうことも多いだろう。しかしそれらは、写真家のどんな意図で撮影され、誰によって加工され、どのように編集・流布されたのだろうか。本書は、写真の「読み方」を問い直す試みである。作り手の立場だけでなく、見る側の力が問われている今、世界と時代とを思考するための新しい必読書が誕生した。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2008/05)
  • ISBN-10: 4121019466
  • ISBN-13: 978-4121019462
  • 発売日: 2008/05
  • 商品の寸法: 17.4 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By picander トップ500レビュアー
形式:新書
報道写真はよく「撮っている暇があるなら助けろ」といった撮る側の倫理が問題視されてきたが、本書は写真を「見る側」の倫理を問うという意味で「リテラシー」とした著者の意図は十分に序章で説明されている。とはいえ著者は「写真をこう読め」と導くことはしない。例えば貧しくとも笑顔で生きる途上国の少年少女といった、写真を見る私たちが自然に陥る<了解>の枠組みが、写真の向こう側にある個別の事実や悲劇をむしろ遠ざけ隠蔽しているのだと、中平卓馬やソンタグの提起した問題を辿りながら解説を加えていく。つまりその隠蔽は写真家と見るものの共犯関係に他ならない。美しい色彩、美しい構図の写真は、私たちの既存の美的価値観にきれいに収まるがゆえに、現実に起きている固有の悲劇を、無意識に了解済みの出来事へと一般化させる。
究極的にはアウシュヴィッツという空前絶後の悲劇を写真が表象することができるのか、というアドルノ的問題を、これからの写真は抱えて歩んでいくこととなる。「それでもなお」写真が現実の力を持つとすれば、その力の起源は「写真が写さないもの」「写真によって見えなくなるもの」を問い続ける私たちの倫理でしかない。その倫理のありかを著者はリテラシーと呼ぶ。報道写真受容史ともいうべき力作。
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By Takuma
形式:新書
救命か事実か。
写真を撮るのは人間だから撮ることよりも目の前の命を優先させるのは当たり前。
ではその命が亡くなる瞬間を迎えることになった事実はどう伝えればいいのだろうか。
命を大事だと思いながら、これを記録せず、ただあったという話だけでどれだけのことが伝わるのだろうか。
写真を撮ることが命に優先されるというのは絶対にいけないことだが、
わたしは撮らなければ終わらない悲劇が存在しているこの世界には死を前にしてもシャッターを切ることに専念することはいつも非倫理的だとは思わない。
そうして撮られた写真は、けして死を悼まないのではなく、その視点がわたしたちすべてに通じていることを意味している。
知らならければ助けなくてもいいという考えは、知っていれば助けられたのにという意見の裏返しであって、無意識にそして防衛的であることでむしろ無関心で冷たい振る舞いになる。

この本はそこまではいわないが、考えさせられることがたくさんある一冊だった。
リテラシーとは考えることでしか身につかない。
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